オニ さん
2023-10-03

別れの味、贅沢な一時 - 傳丸で過ごす最後の夜

5.00

柳橋にある、素敵な黒板塀の小さな料亭「傳丸」は、周囲が次々と変わっていく中で、古き良き料亭の雰囲気を残す数少ない場所です。ここは元々、芸妓さんが主役の場ではなく、二次会やお食事を楽しむ場として多くの方々に愛されてきました。

多くの方が昼の時間帯にこのお店を訪れますが、私がおすすめするのは夜の「傳丸」です。この時の建物は非日常を感じさせてくれ、一階のカウンターや小上がりの席で、経験豊富な料理人が作り出す美味しい料理とお酒を、リーズナブルな価格で楽しむことができます。若い世代の方にも、夜の飲み屋としてこのような場所を知ってもらい、楽しんでもらうのも一つの醍醐味です。

私が訪れた時、閉店間近のお店でしたが、今まで通り、ボトルキープを優しく許してくれました。そして穴子の白焼きや水晶銀杏を楽しみながら、キープしてあった焼酎も堪能しました。

1月下旬、一人で訪れたこの日、最後の料理を選びました。最もよくオーダーしていた寄り道セットは、初めに雲丹の塩ねり、次に中トロと赤身の鮪の造り、そして最後は鶏の竜田揚げと、一品一品が私を楽しませてくれました。特に竜田揚げは、他のチェーン居酒屋とは比べものにならないほど、格別の味わいです。この料理とビール、そして残り少なくなった焼酎をお湯割りで楽しみながら、2500円程度というリーズナブルな価格で楽しい時間を過ごすことができました。

「傳丸」、本当にご馳走様でした。これまでの時間、他にはない素敵なひとときを提供してくれてありがとう。

0
傳丸
  • 浅草橋駅
  • 日本料理
オニ さん
2023-10-03

琉球の風味を楽しむ夜 - 琉球ダイニングちゅらり 御徒町店

5.00

土曜日の夜、上野近くの「琉球ダイニングちゅらり」はにぎわっています。特に2階、3階では賑やかな宴会が繰り広げられ、来店されるお客様がどんどんと階上へと向かいます。それでも1階のテーブル席は、遅い時間帯になると静かな雰囲気に包まれ、穏やかな時間を楽しむことができます。

料理については、本場の沖縄料理を詳しくは知りませんが、提供されるメニューはどれも美味しいものばかりです。ゴーヤやミミガーを使った料理は、沖縄ならではの味わいをしっかりと感じることができ、特に独特の味付けでもなく、安心して堪能することができます。

オリオンビールもキンキンに冷えており、その味わいは格別です。もっとも、混雑していることもあり、オーダーから提供までに時間がかかるため、次のオーダーは早めにしておくと良いでしょう。スタッフは多くのオーダーに対応しており、タイミングを見計らって声をかけることがおすすめです。

0
琉球ダイニング ちゅらり 御徒町店
  • 御徒町駅
  • 日本料理
オニ さん
2023-10-03

忍 - 誰もが自由に楽しめるスナックバー

5.00

外観からはその特徴をあまり感じ取ることはできないものの、店内にはその道の方々が和やかに時を過ごしています。

とは言え、「忍」はその道の方でない人たちも温かく受け入れてくれる、非常にアットホームなバーです。こじんまりとした空間はカウンターのみで、ママやマスターと呼ばれる、お店を支える二人の方が、訪れた客全てをやさしく接してくれます。普通のスナックとして十分に楽しむことができるお店です。ちょっと神秘的な雰囲気もあり、違った楽しさを体験できるでしょう。

0
  • 鶯谷駅
  • 日本料理
オニ さん
2023-10-03

美津和食堂 - 上品な味と心のこもったおもてなし

5.00

三ノ輪の美津和食堂では、落ち着いた和の雰囲気と上品な料理が魅力です。飛不動を訪れた帰りに、偶然見つけたこの店は、吉原大門までの散策中に心を引き寄せてくれました。都バスの利用も可能で、吉原大門バス停からもアクセスしやすい場所に位置しています。

店内に足を踏み入れると、和風の装飾が整えられた5卓のテーブル席が並び、一瞬で日常の喧騒を忘れさせてくれます。女将をはじめ、お店を切り盛りするスタッフは2人。彼女たちの手にかかる料理は、どれもこれも温かみがあり、目と舌で楽しませてくれます。

注文した豚肉の中華炒め定食は、10分ほどでテーブルに運ばれてきます。柔らかな豚肉と繊細に切られた野菜が彩り豊かに散りばめられ、その上品な味付けに心奪われました。小鉢のきんぴらは辛さが効いていてアクセントになっており、おひたしも格別の味わいです。味噌汁は、しめじとカボチャがたっぷりと入っており、飲むより“食べる”という感覚で楽しめました。

0
美津和食堂
  • 三ノ輪駅
  • 日本料理
オニ さん
2023-10-03

秀とう - かっぱ橋で味わう、至極のふぐ料理体験

5.00

かっぱ橋の秀とうでは、メディアの喧騒を忘れ、本物の「名店」で絶品のふぐ料理を堪能します。ここは多くの「老舗」と並び、言わずと知れた知る人ぞ知る美味しいお店が並んでいます。社長さんに案内され、こちらのお店で、その評判のふぐ料理を味わう機会を得ました。

選ばれたのは、ふぐコース。スタートは、「先付け」の白子豆富とにこごりから。続いて、「てっぱえ」、「てっさ」、焼きふぐ、てっちりと進み、「白子雑炊」で一つのクライマックスを迎え、最後には贅沢な「ひれ酒」で締めくくりました。

ふぐ料理の数々は、どれもこれも絶品ですが、「てっさ」、「白子雑炊」、「ひれ酒」は特に印象的でした。「てっさ」はそのままでも十分な旨さがありますが、「ひれ酒」でその味わいが何倍にも広がります。しかも、ひれ酒にはふぐのひれの黒い部分だけを使用し、一層贅沢な味わいを引き立てています。白子雑炊は、炭火で炙った白子を溶かし入れ、それがまた格別な味わいを生み出します。今までのふぐ料理体験の中で、最も印象深いものとなりました。

心から感謝しています。そして次回は、貯めたお金を手に、自分の財布からお支払いをして、再びこの味を楽しむ日を楽しみにしています。

0
秀とう
  • 浅草駅(つくばEXP)
  • 日本料理
オニ さん
2023-10-03

つかさ - 湯気とともに蘇る、懐かしの釜飯のひと時

5.00

不忍通りに位置する「つかさ」は、都会の喧噪から一歩離れ、釜飯の特別な時間を楽しむ場所です。釜飯専門店という珍しさと、その独特の風味と雰囲気が引き寄せるこの店は、浅草にありながらも、他の場所ではなかなか出会うことができない逸品を提供します。

店内に足を踏み入れると、小さな個室と、厨房前に配されたカウンター3席が顔を覗かせます。2階も利用可能で、シンプルかつ心地良い空間が広がります。一見こじんまりとしていますが、それが逆にプライヴェートな時間を楽しむ場となり、語らいをより豊かに彩ります。

メニューは、真冬でも心が温まる釜飯ばかり。この日はシメジをチョイスしました。一つ一つの食材が、釜の中でじっくりと味を深め、20分後に目の前に現れる料理は、湯気をまとい、美味しさを引き立てます。出汁は薄味で、シンプルながらも食材の味を引き立てています。もちろん、健康を考える方々にも優しい選択です。

一口食べると、そこには釜飯の底にこびりついたおこげの香ばしい味わいが広がります。それはまるで、子供の頃の思い出に誘われるかのよう。電子炊飯ジャーがない時代の、シンプルで真っ直ぐな美味しさが、おこげとともに蘇ります。

初めての料理は、先に運ばれてくる小鉢から。サラダ、おでん、玉子焼き、柴漬けなどバラエティ豊かな小鉢は、釜飯を待つ間も楽しくしてくれます。特に玉子焼きは、甘さ控えめでしっとりとした食感が特徴で、一口食べると幸せが広がります。

1,000円で楽しめるこのメニューは、まるでタイムマシンに乗って、懐かしの味と時を再訪するかのよう。つかさでは、そんな郷愁を感じながら、心からの満足を味わうことができます。

0
つかさ
  • 根津駅
  • 日本料理
オニ さん
2023-10-03

上野桜木 菜の花 - おばあちゃんの温もりと素朴な美味しさに出会うひと時

5.00

上野桜木 菜の花では、根津駅から歩いて15分ほどの距離に位置し、一歩足を踏み入れると、素朴ながらも温かいおもてなしを感じることができます。

ある日の13時30分頃、近隣のカヤバ珈琲での長い待ち時間を避け、こちらのお店を訪れることにしました。ちょうどお客様が入れ替わるタイミングで、すんなりと席に着くことができました。

オーダーしたのは、お茶漬けがメインのセットメニューです。最初に運ばれてきたのは、佐渡のおばあちゃん手作りの小鉢いくつか。その一つ一つが素朴ながらも心を込めた味わいで、深い満足感を覚えます。

食事が進むと、漬けのお刺身、ご飯、お味噌汁、漬物が続々とテーブルに並びます。ぷりぷりのお刺身はご飯との相性も抜群で、一緒に味わうことで、二つの食材が互いの良さを引き立てているのを感じます。そして、それを半分楽しんだところで、お出しを注いで、残りはお茶漬けとしていただきます。

ここで特に印象的なのは、ご主人から「お魚は残しておいてくださいね」という声かけ。この一言に、お店の人の優しさや、料理に対する想いが感じられて、食事が一層美味しく感じられます。更に、ご飯は追加でおかわりができるのも嬉しいポイント。その美味しいご飯を、ついつい少し食べすぎてしまうほどでした。

「菜の花」は、その場所に溶け込む自然な雰囲気と、おばあちゃんの手作り感溢れる料理で、心が満たされる時間を過ごすことができるお店です。そして、そこで体験する食事の時間は、まるで家族の団らんのような、心安らぐひとときとなります。

0
上野桜木 菜の花
  • 根津駅
  • バー
オニ さん
2023-10-03

武八 - 25年の歴史と心地よいおもてなしに触れる夜

5.00

「武八」では、引き戸を開けると笑顔の大将が私を歓迎します。一人での訪問でも、その暖かい笑顔に安心感を抱かざるを得ません。店内はコンパクトで、7~8人掛けの小さなL字型のカウンターと小あがりに2卓が配され、アットホームな雰囲気が広がっています。

席につくと、気配りを感じる言葉とともに、クーラーの風が心地よく届く場所をすすめられます。お通しは、千切りキャベツの上にのった魚の天ぷら、ポン酢とともに彩りよく提供されます。シンプルながらも美味しい一品です。

メニューには、焼魚類が中心で、黒板には焼魚や焼き鳥、焼うどんなど、親しみやすい料理が並びます。ちょっと洒落た料理もあり、例えば、生ハムのマリネは、一味違った選択肢として楽しめます。中心的な価格帯は500円程で、どの料理も手軽に楽しむことができます。

私はししゃもとカマを眺めながら、次に何を頼むかをじっくりと考えます。瓶ビールを半分ほど楽しんだ後、次は酎ハイを注文。大将は「炭酸はこれで良い?」と気配りを忘れません。私は特にこだわりがないので、その提案に頷きます。そのサワーは、程よく呑みやすいもので、選んで良かったと満足感があります。

カマ塩焼は、意外なほど肉厚で、しっかりとした食感が楽しめます。この料理と共に、1合の燗を注文し、丸みを帯びた可愛らしいおちょこで日本酒を堪能します。時間が経つにつれ、大将との会話が弾む中で、お店が25年の間に見てきた変化や、近隣の様子などを伺うことができます。

常連のお客様が帰ったあとの店内は、更に静かで落ち着いた空間となり、心地よく時間を過ごすことができました。女性一人でも気軽に訪れることができ、リラックスできる時間と空間を提供してくれる「武八」は、私にとっても大変印象的な場所となりました。大将の笑顔とお気遣いに、感謝の気持ちでいっぱいです。ごちそうさまでした。

0
武八
  • 田原町駅(東京)
  • 日本料理