宇都宮氏の重臣である多功氏の菩提寺
お寺が管理している多功不動尊が少し離れた下多功公民館の側にあります。境内の上三川名木古木の標柱の文字はカノ有名な棟方志功先生が書かれております。その名木古木のエノキは枝を上空に向け伸び伸びとしておりました。昔は境内に清水が湧き出ていてお不動様の金明水やお不動様の霊水と呼ばれ近隣に知られていたそうです。この霊水は乳の出ない婦人を救う力があり礼拝して願をかけ清水を器に入れて持ち帰りコノ水でご飯を炊いて食べると乳が出るようになったとのお話です。現在は埋められて跡形もありませんが仏様の御加護があったイイお話です。お寺の境内には多功城主多功家累代の墓(上三川町文化財)があります。多功氏を名乗った初代の多功城主宗朝~14代城主綱賀までの五輪塔が整然と並んでおります。多功氏は宇都宮家の重臣で武勇をもって知られ上杉謙信を敗退させた武勇伝が特に有名であります。本家宇都宮家の宇都宮城と運命を共にし多功城は豊臣秀吉により没収され多功氏一族は身をひそめて寂しく世を去り家来も離散せざるえなかったそうです。お参りすると350年に渡って城を守った多功城主の皆さんの活躍が次から次へと頭に浮かびました。
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鉄仏と板碑と天井絵
本堂内に文化財が納められております。本堂に上がると花の種ご自由にお持ちくださいと書かれていてヒマワリ、ヒャクニチソウ、ニチニチソウの種が置かれておりました。嬉しいサービスです。小坊主さんのおみくじも人気のようです。上三川町最大の178cmある板碑(上三川町文化財)が横たわっております。文字が深くハッキリと刻まれていて亡くなった方々も極楽へと導かれただろうと思いました。中央の仏壇の厨子には60年に一度開帳の秘仏である御本尊の薬師如来坐像(上三川町文化財)が納められております。鎌倉時代作の仏様で顔の部分は銅ですが頭から身体にかけての殆どは鉄でできております。鉄でできた仏像は全国で約100体しかないので稀な存在で有難い仏様であります。上を見上げると天井絵がありました。大体は花鳥風月ですがコチラでは万華鏡のようなデザインでありひょっとしたら曼荼羅なのかもしれませんが新鮮に感じました。
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