足利藤原家の棟梁の石塔があるお寺
1852年に建てられた本堂は、いぶし銀だと思わせる外観をしておりました。墓地の隅に藤原行国の石塔(足利市文化財)が立っております。総高140cmの石塔は御堂の中に大切にしまわれておりました。楕円形の水輪だけ他の4輪と色が違っています。案内板を見ると水輪(凝灰岩)だけ平安時代後期のものだそうで他の4輪(安山岩)はソノ後のものだそうです。足利藤原家の棟梁で気配りのできた行国の人柄が偲ばれるようなポテッとした見た目のお墓です。亡くなられた何十年後かに平氏についた足利藤原家は頼朝に滅ぼされてしまうので足利藤原家を知る上で史料価値の高い物だと思いました。なおお寺では田崎草雲の絵(足利市文化財)と新井勝重の絵(足利市文化財)を所有しているので足利市文化財一斉公開の日にお寺で公開されれば是非とも訪れたいと思いました。
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井伊直正の子孫の墓所があるお寺
本堂へ上がる石段脇に干支地蔵が並んでおりました。お地蔵さんがソレゾレ十二支の動物達と触れ合っておりユニークな表情が楽しめました。厄払いの功徳があるそうです。銅鐘の池の間には、お釈迦さまの入滅が刻まれておりお弟子さんが悲しまれている様子が見て取れました。本堂の裏手には真新しい妙佳堂があり中には慈母観音石像、仁王尊石像が安置されております。六角形の美しいフォルムが目に焼き付きました。一般のお墓がある最上階には井伊家墓所(佐野市文化財)があります。門構えの墓地には2代藩主直孝、3代藩主直澄、13代藩主直弼が並んでおりました。何れも最高職である大老職を拝命した方々であります。井伊家の佐野に置ける足跡を辿ることができました。
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無料の美術館があるお寺
境内に石塔群(足利市文化財)があり五輪塔、層塔、板碑が並んでいます。凝灰岩や安山岩で出来た塔は鎌倉時代の作で一部しか残っていない物もありますが貴重です。特に五輪塔は丸ナスのように見えて可愛いらしいです。板碑は緑泥片岩製で鎌倉時代~室町時代の作です。大型な1基と小型の4基とソレゾレの特色が感じられました。お寺の宝物館である沼田居美術館が境内にあります。盲目の画家として知られる長谷川沼田居の作品が展示されておりました(無料)。足利市に生まれた画家です。春の草花の作品が展示されていて緻密なデッサンの上にボカシを使った遠近感のある絵が印象的でした。視力がなくなってからはヒマワリなどを題材に描かれていてマルデ宇宙のような壮大なスケールの作品に仕上がっておりました。それにしても花が好きな人だったんですね。美術館では様々な企画展を催されているので近くに来られた際は是非ご覧になって下さい。
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