雑談は、子どもが安心して学ぶための大切な時間です
(前編)
お母さんへ。
勉強が止まりやすいお子さまほど、
実は、
勉強以外の時間が、
とても大切になることがあります。
例えば、
好きなゲームの話。
飼っているペットの話。
今日あった出来事。
あるいは、
ふと口にした小さなひとこと。
そんな何気ない会話です。
もちろん、お母さんからすると、
「そんな話より勉強をしてほしい。」
と思う日もありますよね。
けれど私は、長く
子どもたちと関わる中で、
その小さな雑談が、
子どもの心をゆっくり
ほぐしてくれる場面を、
何度も見てきました。
不安が強い子や、
緊張しやすい子は、
勉強だけが続くと、
「間違えたらどうしよう。」
「ちゃんとやらなきゃ。」
という気持ちが積み重なり、
心も体も
固くなってしまうことがあります。
だから私は、
セッションの中で、
小さな雑談を
大切にしています。
無理に盛り上げるわけ
ではありません。
少し脱線する。
少し笑う。
好きなものの話をする。
そのくらいです。
すると、
張りつめていた空気が、
ふっと
やわらぐことがあります。
雑談をしている間に、
表情が少し
明るくなったり、
呼吸が
ゆっくりに
なったりする子もいます。
私は、その変化を
大切にしています。
雑談の時間があることで、
子どもは、
「勉強しなければならない場所」
ではなく、
「安心して来られる場所」
と感じ始めることがあります。
勉強が苦手なのではなく、
緊張が続きすぎて、
力を出し
にくくなっている子もいるからです。
だから焦らなくて大丈夫です。
雑談は、
勉強の邪魔をする時間
ではありません。
安心して学びへ戻るための、
小さな呼吸、
休憩なのかもしれません。
後編では、
その小さな雑談が、
どのように子どもの
「やってみよう。」
という気持ちに
つながっていくのかを
お話しします。
小さな雑談が、「またやってみよう」という気持ちを育てます
(後編)
お母さんへ。
前編では、
小さな雑談が、
子どもの安心に
つながることをお話ししました。
私は、
勉強が止まりやすい子ほど、
安心して話せる時間の中で、
少しずつ変わっていく姿を、
何度も見てきました。
最初は、勉強とは
関係ない話ばかりです。
好きなアニメ。
電車。
昆虫。
食べ物。
そんな話が続く日もあります。
でも私は、
その時間を急いで終わらせよう
とはしません。
その雑談の中で、
子どもたちは少しずつ、
「ここは安心していい場所なんだ。」
と感じ始めることがあるからです。
すると、
少し笑顔が出る。
自分から話しかけてくる。
そのあとで、
「じゃあ、やってみようかな。」
と自然に教材へ
戻れることがあります。
もちろん、
毎回そうなるわけ
ではありません。
話して終わる日もあります。
でも、
安心して話せた経験は、
子どもの心に
静かに
積み重なっていきます。
その積み重ねが、
「またここで頑張ってみよう。」
という気持ちを
育てていくように感じています。
安心して笑えた時間や、
自分の好きな話ができた時間は、
子どもにとって
「ここなら大丈夫。」という
小さな自信にも
つながっていくように思います。
大人でも、
緊張したままでは
力が出ません。
少し笑って、
少し肩の力が抜けると、
もう一度頑張ろうと
思えることがあります。
子どもたちも、きっと
同じなのだと思います。
だから焦らなくて大丈夫です。
勉強の前に、
少し雑談がある。
少し笑える。
少し呼吸が整う。
その小さな時間の積み重ねが、
子どもたちの
「やってみよう。」
という気持ちを、
少しずつ育てていきます。
私はこれからも、そんな
安心できる時間を
大切にしながら、
一人ひとりの歩みに
寄り添っていきたい
と思っています。