関わり方が変わると、子どもの動きも変わります
(前編)
お母さんへ。
ここまで環境編では、お子さまは
環境によって動きやすさが変わること、
そして、その環境は少しずつ
整えられることをお伝えしてきました。
では、その環境の中で、
一番大きな存在は何でしょうか。
毎日そばにいる
お母さんの関わり方も、
その大切な環境の一つだと
私は、考えています。
だからこそ、
「どう声をかければいいのだろう。」
「どこまで手伝えばいいのだろう。」
と迷われることもありますよね。
何とか動いてほしい。
少しでも前へ進んでほしい。
そう願うからこそ、
「早くやりなさい。」
「ちゃんとやりなさい。」
という言葉が
出てしまうこともあります。
そのお気持ちは、
お子さまを思う
優しさから生まれているものです。
けれども、その言葉が
お子さまには、
「急がされている」
「できていないと言われている」
と伝わってしまうことがあります。
すると、
やろうとしていた
気持ちがあっても、
最初の一歩を踏み出し
にくくなることがあります。
お母さんは、
「どうして動けないのだろう。」
と感じ、
お子さまは、
「やらなければ。」
と思いながら動けない。
そんなすれ違いが
生まれてしまうことも
少なくありません。
だから私は、
「やらせる」ことより、
「動きやすくする」ことを
大切にしています。
例えば、
「ここから一緒に始めようか。」
「今日はここだけでいいよ。」
そんな言葉は、
お子さまの心を軽くし、
最初の一歩を
踏み出しやすくしてくれます。
実際には、
勉強を教える時間よりも、
この最初の一歩を
安心して踏み出せるように
整える時間の方が、
大切になることもあります。
関わり方が
少し変わるだけで、
子どもの動き方も
少しずつ変わっていく。
私は、その場面を
何度も見てきました。
後編では、
なぜそのような関わりが
子どもの力につながるのかを、
もう少し具体的に
お話ししたいと思います。
安心できる言葉が、次の一歩を育てます
(後編)
お母さんへ。
前編では、
関わり方が変わると、
お子さまの動きも少しずつ
変わっていくことをお話ししました。
では、なぜ、そのような
変化が起きるのでしょうか。
安心して始められる
環境が生まれるからだと
私は、考えています。
お子さまは、
責められていると感じると、
失敗への不安が大きくなり、
動き出す前に
止まってしまうことがあります。
けれども、
「今日はここだけでいいよ。」
「始められたね。」
そんな言葉をかけてもらうと、
「これならやってみようかな。」
という気持ちが
生まれやすくなります。
結果よりも、
「始められたこと」
「取りかかれたこと」を
私は、大切にしています。
その事実を見つけ、
そのまま言葉にして
返してあげることで、
お子さまの心に、
「自分は動けた。」
という感覚が少しずつ
育っていきます。
その積み重ねが、
「またやってみよう。」
という
次の一歩につながります。
そして、その一歩が
繰り返されることで、
少しずつ続けられる
感覚へと変わっていきます。
毎日大きく変わる必要は
ありません。
昨日より少し
早く始められた、
一声で机に向かえた、
そのような小さな変化を
一緒に喜ぶことが、
次の成長を支えていきます。
焦らなくても大丈夫です。
毎日うまくいかなくても
大丈夫です。
大切なのは、
完璧な関わり方を目指すこと
ではなく、
安心して動き始められる
時間を少しずつ
増やしていくことです。
お母さんの言葉がやわらぐと、
お子さまの表情もやわらぎます。
その穏やかな時間の積み重ねが、
学ぶ力だけでなく、
「やってみよう。」という
気持ちそのものを
育てていきます。
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