教える前に、子どもの考えを聞いてみる
(前編)
お母さんへ。
お子さまに勉強を教えているとき、
「どうして分からないの?」
「こうやるのよ。」
そんなふうに伝えたことはありませんか。
お子さまのことを思うからこそ、
正しいやり方を教えてあげたい。
そのお気持ちは、
とても自然なものだと思います。
教えることは、
子どもが知らないことを知るために、
とても大切な関わりです。
けれども実際には、
やり方は分かったはずなのに
続かない。
説明を聞いても
動けない。
すぐに手が止まってしまう。
そんな場面に出会うこともあります。
お母さんとしては、
「こんなに教えているのに、どうして……。」
と感じてしまいますよね。
でも私は、長く
子どもたちと関わる中で、
少し違う見方をするようになりました。
子どもたちは、
やり方が分からないから動けない
とは限りません。
「自分で納得できていない」
ということもあるのです。
大人でも、
人から言われただけのことより、
自分で気づいたことの方が、
長く心に残ることがあります。
子どもも同じです。
教えてもらうことは大切ですが、
その前に、少しだけ
考える時間があることで、
学びはぐっと深くなります。
自分で考えた答えは、たとえ
少し遠回りだったとしても、
子ども自身の経験になります。
その経験は、
単に「教えてもらった知識」ではなく、
「自分でつかんだ力」として
少しずつ積み重なっていきます。
だから私は、
すぐに答えを伝える前に、
「どう思う?」
「どこまで分かった?」
そんな問いかけを
大切にしています。
教えることが足りない
のではなく、
子どもが考える時間が
少し足りないだけ。
そんな場面も
少なくありません。
その小さな時間が、
「やらされる勉強」から、
「自分で進める学び」へと、
静かに流れを変えていきます。
後編では、
子どもが自分から動き始めるために、
どのような問いかけが
力になるのかを、もう少し
具体的にお話ししたいと思います。
答えを与える前に、子どもの考えを聞いてみる
(後編)
お母さんへ。
前編では、
正しい方法を教えるだけでは、
子どもが自分から
動き出せないこともあると
お話ししました。
そこで大切になるのが、
子どもの中にある
考えや力を引き出す、
「コーチング」という関わり方です。
例えば、
問題を間違えたときに、
すぐ答えを教えるのではなく、
「どこまで分かった?」
「どこで迷った?」
と聞いてみます。
一つできたときには、
「どこがうまくいったと思う?」
次へ進む前には、
「次は、どれをやってみたい?」
と尋ねてみます。
こうした問いかけによって、
子どもは自分の考えを探し、
次の行動を選び始めます。
このとき大切なのは、
答えを
急がないことです。
問いかけても、すぐに言葉が
返ってこないことがあります。
黙って考えている時間も、
自分の考えを探している
大切な時間です。
少し遠回りに見えても、
自分で考え、
選んだ経験は、
その子の中に残ります。
教えることは、
知らないことを
伝えるために必要です。
一方で、
考えを引き出す関わりは、
子どもが自分で
学ぶ力を育てます。
方法が分からないときには
教える。
少し分かってきたら、
考える時間を渡す。
その行き来が
大切なのだと思います。
最初は、
「分からない。」という返事しか
返ってこないかもしれません。
それでも問いかけを重ねる中で、
ある日、
「こっちからやってみる。」
という言葉が出ることがあります。
その一言は、
指示されて動く状態から、
自分で選んで動く状態へ
変わり始めたサインです。
子どもは、
やる気を求められるより、
自分で納得できたときに
動き始めます。
教えることと、
考えを引き出すこと。
その二つを使い分ける関わりが、
自分で学ぶ力を支えていきます。
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『「うちの子でも大丈夫?」賢明学院中学合格コーチング』
こちらでも、具体的な
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