身体を使う子ほど、言葉の力が伸びる理由
(前半)
お母さん、今日も一日
お疲れさまです。
お子さまの勉強について
ご相談を伺っていると、ときどき
こんなお話があります。
「この子、じっと座っていられないんです」
「すぐ体を動かしてしまうんです」
学校では、どうしても
「静かに座ること」が重視されます。
そのため、体を動かしてしまう子を見ると、
「落ち着きがないのでは」
「勉強に向いていないのでは」
と心配になることも
少なくありません。
でも、長く子どもたちと関わっていると、
少し違う景色が見えてきます。
体をよく動かす子。
スポーツが好きな子。
ダンスや遊びが好きな子。
そういう子どもたちの中には、
言葉の力が
大きく伸びていく子が、
実はたくさんいるのです。
なぜでしょうか。
それは、言葉というものが、
「体の感覚」と
深くつながっているからです。
私たちは、
話す時も読む時も、
呼吸をしています。
声を出す時には、
体のリズムが働きます。
文章を理解する時にも、
言葉の流れやテンポを、
無意識に体で感じています。
子どもたちは、
体を動かしながら、
世界のリズムを学んでいるのです。
走ること。
跳ぶこと。
踊ること。
そうした体験が、
言葉を感じる力の
土台になっていくことも少なくありません。
実際、音読が
伸びる子どもたちを見ていると、
リズム感がある。
呼吸が柔らかい。
声に勢いがある。
そんな共通点が
見えてくることがあります。
勉強というと、
机に向かう姿ばかりを
想像しがちですが、
子どもの学びは、もっと
広いところで育っています。
だから私は、
「まず落ち着かせよう」と
急ぎすぎないようにしています。
その子の体のリズム。
呼吸。
動き方。
そこを大切に見ていくと、
後から言葉の力が
自然に育ち始めることがあるからです。
体の動きと、言葉の力。
実はこの二つは、
静かにつながっているのです。
ダンスをしながら、漢字の文章を覚える子
(後半)
私のコーチングに通っている
小学生の女の子に、
ダンスが大好きな子がいます。
その子は、
体を動かすことがとても好きで、
リズムを感じる力が
とても豊かです。
ある日、
音読をしている時のことでした。
文章を読みながら、
体が自然に動き始めたのです。
リズムに合わせて、
軽く体を揺らしながら、
漢字の文章を読んでいました。
普通なら、
「座って読みましょう」
と言われる場面かもしれません。
でも私は、そのまま
続けてもらいました。
すると、その子は
とても楽しそうに、
文章をどんどん
読み進めていったのです。
そして気がつくと、
難しい漢字の文章も、すらすら
読めるようになっていました。
私はその姿を見ながら、
改めて感じました。
子どもたちの学びは、
「静かに座る」ことだけでは
測れないのだと。
体のリズムと、言葉のリズム。
それがぴったり重なった時、
子どもの中で学びが
自然に動き始めることがあります。
特に、発達グレーゾーンや
不登校傾向のある子どもたちの中には、
「じっとしていること」そのものが
苦しくなってしまう子もいます。
でも、体を少し動かしながらだと、
安心して
言葉に入っていけることがあるのです。
実際、その女の子も、
体を揺らしながら読むことで、
呼吸が安定し、声もどんどん
滑らかになっていきました。
私は、こういう
(その子に合う入り口)を、
とても大切にしています。
子どもには、それぞれの
学び方があります。
静かに机へ向かうことで
伸びる子もいれば、
体の動きと一緒に
理解が深まる子もいます。
もしお子さまが、
体を動かすことが好き。
ダンスや遊びが好き。
そんな子だったとしても、
それは
決して遠回りではありません。
その体の感覚が、
いつか言葉の力を
支えるんです。
お母さん、焦らなくて大丈夫です。
その順番が見つかった時、
学びは自然に
動き始めるのです。
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福田秀一