大会での連戦や投球数の増加、疲労が重なると増えてくるのが「野球肘」です。
野球肘はピッチャーだけでなく、野手でも起こる可能性があります。今回は野球肘の原因と、予防のポイントについて解説します。
野球肘は、投球動作によって肘に繰り返し大きなストレスがかかることで起こります。
特に成長期では、骨や成長軟骨がまだ十分に成熟していないため、注意が必要です。
野球肘は単純な「投げすぎ」だけでなく、投球数、疲労、投球フォーム、肩の可動域、身体の使い方など、複数の要因が関係していることが報告されています。
投球時には肘の内側に強い外反ストレスがかかります。さらに疲労するとフォームが崩れ、肘への負担が増加する可能性があります。
つまり、疲労する → フォームが崩れる → 肘への負担が増える → ストレスが蓄積するという悪循環を防ぐことが重要です。
野球肘の予防では、痛みのある肘だけを見るのではなく、身体全体の動きを確認することが大切です。
投球動作は、下半身→骨盤→体幹→肩→肘→手へと力を伝える全身運動です。
そのため、肩や体幹、股関節などが十分に動かない場合、その分を肘が補うことで負担が集中する可能性があります。
特に成長期の選手では、投球数だけでなく、試合・練習・ブルペンなど、1週間全体の投球量を管理することが重要です。
専門家からの3つのアドバイス
1,投球量を管理する
試合だけでなく、練習や自主練習なども含めて投球量を把握しましょう。急激に投球数を増やさず、十分な休養を確保することが大切です。
2,疲労した状態で投げ続けない
「球速が落ちる」「コントロールが悪くなる」「肩や肘が重い」「違和感がある」といった変化が出た場合は注意が必要です。
3,肘だけでなく身体全体をチェックする
肩の可動域、体幹の安定性、骨盤・股関節の動き、下半身の筋力などを総合的に確認しましょう。
野球肘は「投げすぎ」だけが原因ではありません。投球量・疲労・身体機能など、さまざまな要因が重なって肘への負担が増加します。
痛みがなくなったからといって、すぐに以前と同じように投げ始めると、再発することもあります。
「痛くなった肘をケアする」だけではなく、肘に負担が集中しない身体の使い方を身につけ、投球量と休養を適切に管理することが、野球肘の予防・再発防止につながります。