なかなか改善しない慢性腰痛には、お尻の筋肉(臀筋)の機能低下が関係している可能性があります。大臀筋や中臀筋は、歩行や立ち上がり動作の際に股関節や骨盤を支え、腰への負担を軽減する重要な役割を担っています。しかし、長時間の座位や運動不足などで臀筋が硬くなったり弱くなったりすると、腰や太ももの外側にある大腿筋膜張筋(TFL)が過剰に働き、腰への負担が増加しやすくなります。
実際に、非特異的慢性腰痛患者45名を対象とした研究では、8週間の運動療法を実施したグループで、痛みや日常生活動作の改善、股関節・膝関節の可動域向上が認められました。特に、臀筋がTFLよりもしっかり働いているグループでは、腰痛の軽減や機能改善がより大きい結果となりました。
このことから、慢性腰痛の改善には「腰だけ」を意識するのではなく、
・お尻の筋肉(大臀筋・中臀筋)をしっかり使う
・TFLの過剰な働きを抑える
・股関節の柔軟性を高める
といったアプローチが重要と考えられます。
自宅でできるセルフケア
① お尻のストレッチ
椅子に座って足を組み、背筋を伸ばしたまま前に倒れます。お尻の伸びを感じながら20〜30秒キープ。左右2〜3セット行いましょう。
② 仰向けお尻ストレッチ
仰向けで片膝を胸に引き寄せ、さらに反対側の肩へ軽く引き寄せます。20〜30秒を目安に行います。
③ フォームローラー・ボールほぐし
フォームローラーやテニスボールをお尻の下に置き、痛気持ちいい範囲で30〜60秒ほどほぐします。
まとめ
慢性腰痛の改善には運動療法が有効とされています。特に、お尻の筋肉を活性化し、股関節の動きを改善することは、腰への負担軽減につながる可能性があります。無理のない範囲でセルフケアを継続し、腰痛の予防・改善に役立てていきましょう。