ウィルビウス

シェフが１０念程前に経営されていた秋葉原の幻の名店「シブレット！」に比べる事が出来ない「特別の経営」に変わっていました。

またしても、予約の取りにくいお店になり始めている事が残念です。物見遊山ではなく、本当にこのお料理を「じっくり楽しむ方」に行って欲しい、特別のお店です。
シェフのお料理の腕は特級、その上アミューズ、前菜等のコンビネーションも良いです。

私達夫婦は２０〜３０回、フランスの田舎町のロマネスク様式の建築物を見学しながら、毎晩グルメと迄は行きませんが、結構、星付きのレストランも入りました。
また、星が一つも無いのに、ブルゴーニュのBEANEでは、素晴らしい伝統料理と日本では高価なオクセイデユレスの赤ボトルを、千円台の後半で提供して頂き大感動！
本物のブルゴーニュでした。

ヴェズレーの三ツ星：マルク・ムノウ氏の「L'esperansレスぺランス」等は、とても楽しい時間をゆったり過ごしました。
そのお迎え、案内、室内の良い雰囲気、いずれもソツのないサ−ビス！
過不足の無いギャルソンの動き。ワインの香り味；当然ですね！
その頃「こう言った味も居心地も含め全て快適なサービスを提供出来るから三ツ星なんだ」と、理解しました。

三ツ星になれない処は「何かが一つ以上欠けているんだ」と。
まあ、此処までは彼の地の事情ですね。長くなりました。

日本でも、何となく勘が働くというか、食指の動く店はあちらからすーと、浮かび上がって来るものです。
シブレット閉店後、三鷹に別のお店をOPEN!従弟の情報で知りました。
ところが、その新しいお店は「これ迄と」かなり変わったコンセプトだとも。
初めて先日一度、夫婦で訪問しました。

予約より２０分近く着いたのですが、周りを散歩していても良いかな？とMME.に話したら「いえテーブルは前から予約席にお取りしています」と。
偉い！今のブラっスリー・ビストロ・レストランは、回転数優先で忙しい中食事をするのが苦痛なので、まずこの「一回転制」が、心を和ませてくれました。感謝。

三鷹駅から玉川上水に沿って数分東に、三色旗が目印。
解りやすい。
以前より少々広く、テーブル席がメインに。
ワインも良質の物を、各個性事にシッカリ押さえています。
で、お値段も良心的。

アミューズから、前菜(豚のパテ?かリエット風の物を頼んだのですが！)大きい事！ドカッて感じ！
普通の他店のお店の三倍の大きさ！其処で、夫に1/3助けて貰い、出て来た手作りパンの美味しい事！
何もかも好みの味なので、食べたいのですが、さあ次のメインは国産豚のグリル。
豚が続いても全く飽きなかった！

この豚も良く締まっていて、良質なお肉で、その上シェフの火の加減が良く、これまた私好み。
こう言った「ヌーヴェル・キュイジーヌ」からは離れた「伝統的な力」の籠ったお料理が好きです！

都内も色々行きましたが、Aが美味しいとBが駄目..とか、一番の問題は赤ワインです。
とても美味しくオードブルに手を付けた時に、ワインが釣り合わない味で、シラけた事が随分あります。
「もしかしてシェフは、ワインが飲めない体質なのでは？と迄...

その点、こちらは大丈夫で嬉しかったです！
そしてワインの内容レヴェルも、良心的で満足でした。

また、凄い発見も。
オーナーシェフの経営手腕も讃えます！
幾ら、お店が広くなくてもあの席全体に、たった一人で目配りする事は「大変です！」その出来るギリギリでこなされていました。

厨房はシェフ一人、ホールは女性一人：多分奥様のみでした。
その上、たったその人員のみで可能なMENUを作り、後は提供する事に全力！無駄な動作も、食材を余らせる事も無く、使い切っているのでしょう。

お料理の腕は、勿論以前から伺っていましたから満足ですが、経営者としての「店の動かし方」にも、目を見張って終いました。

その後、また予約のお願いをしていますが、中々取れません。

あのお店を評価してくれる方々が増えるのは嬉しいのですが、予約が取り辛くなり、また「シブレット状態」にならない様祈っています。
あの、焼きたての熱々パンが、早く食べたいです！