土用は、季節の境目にある静かな時間です。
暑さと湿気が重なり、身体の中では「脾(胃腸)」が疲れを訴え始めます。
冷たいものを求めがちな季節ですが、
脾は冷えに弱く、湿をためこむと働きが鈍ります。
食欲が落ちる、だるさが抜けない——そんなときこそ、
やさしく温め、軽やかに整える食事が養生になります。
かぼちゃの甘味は脾を補い、山芋は気を養い、豆類は巡りを助けます。
はと麦を加えれば、湿をほどきながら内側を軽くしてくれる。
どれも派手ではないけれど、静かな力をもつ食材です。
食卓に湯気が立つとき、
身体は少しずつ「秋への準備」を始めます。
土用の静けさに身をゆだね、
脾をいたわる時間を、ひと口ずつ味わってみてください。