今日は、僕(葛西教室 塾長)が塾を立ち上げるにあたって、
“どうしても大切にしたかったこと”について書きたいと思います。
勉強が「怖かった」あの頃の自分
僕は昔から「勉強が得意だった」わけではありません。
どちらかというと、できないことのほうが多くて、自信もありませんでした。
学校のテストで思ったような点が取れなかったとき。
先生に「何回言ったらわかるの?」とため息をつかれたとき。
その瞬間に、胸の中にずっしりと重くのしかかる“否定された感じ”。
あの感覚は今でも覚えています。
「できない」は、責められることじゃないのに
本来、できないことがあるのは当たり前で、
そこから学んでいくのが「勉強」だと思っています。
しかし、あの頃の僕は違いました。
「できない=怒られる」
そんな“空気”の中で生きていました。
だんだんと、間違えること自体が怖くなっていき
答えに自信があっても手を挙げられない。
いつの間にか、「勉強=自分を否定される場」になっていました。
そしてこれは、教室の中だけの話ではありませんでした。
「考えること」をやめてしまった日常
僕は、自分で考えて動くことすら、怖くなっていきました。
「間違えたらどうしよう」
「先生の言うとおりにしておけば安心だ」
気づけば、僕は“正解待ち”の人間になっていました。
自分の意見を言わなくなる
誰かの指示がないと動けない
間違えたくないから、最初からチャレンジしない
それはもう、勉強が苦手という問題ではなく、
日常そのものに影響を与えるレベルの「思考停止」でした。
今、大人として教育に携わっている僕が最も危機感を持っているのが、
この「間違い=否定される」という刷り込みが、
子どもの“生きる力”を少しずつ奪ってしまうことです。
「否定されない学びの場」を作ると決めた
そんな過去があるからこそ、
「“否定しないこと”を土台にしよう」と決めていました。
どれだけ点数が低くても、
どれだけペースが遅くても、
「大丈夫。ここから始めよう」って言ってあげられる場所を作りたかったのです。
間違えても大丈夫。
ゆっくりでも、自分のペースで進める。
そんな安心感があって初めて、子どもたちは「挑戦」できる。
だから僕は、そういう場を─
6月に実際の教室として、形にします。