日本料理
巣鴨駅から徒歩5分(380m)
本郷・千石の「丸文」は、静かに時間が流れるような小料理屋さん。カウンター越しに大将の仕事が見えるこの空間で、一人飲みの夜をゆるりと過ごしました。 まずいただいたのは、あん肝。小皿に盛られたその濃厚な色合いから想像通り、とろりとした舌ざわりと、ふくよかな旨みが広がるひと皿。ほんのりとした苦みと、まろやかなコクが日本酒とぴたりと寄り添い、早くも心がほどけていきます。 続いてカワハギの天ぷらを。揚げたての衣はサクリと軽く、身はほろっと崩れる白身魚の繊細な味。レモンをさっとかけていただくと、油の重さをまったく感じず、いくらでも食べられそうな軽やかさがありました。 お刺身の盛り合わせは、鮪、鯛、ハマチなどがバランスよく並びます。どれもみずみずしく、鮮度の良さが際立つおいしさ。特に鯛の歯ごたえと甘みは印象的で、噛むほどにじんわりとした旨みが舌の奥に残るようでした。 そして心をつかまれたのが、厚揚げの炙り。外側は香ばしく、中はふわっとあたたか。醤油と鰹節の香りに包まれて、まるで家庭の食卓のような安心感を覚えました。お通しとして出てきたのが信じられないほど、しっかりした一品でした。 「丸文」は、特別な演出があるわけではありません。でも、だからこそ料理のひとつひとつが静かに語りかけてくるような優しさがあるんです。懐かしいけど新鮮、素朴だけど味わい深い。そんな不思議な満足感に包まれた夜でした。
看板
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