春と夏の境が曖昧になり、かなり早い時期から蒸し暑さを感じるようになりました。
ちょうど今のような暑さに慣れていない時期に、気付かないうちに脱水症状と体温の上昇が進んでしまう。
梅雨時期特有の高湿度な環境下で、気温がさほど高くなくても湿度が高いと汗が蒸発しにくくなるため、体温調節が上手くいかずに熱中症になってしまうことがあります。
それを、この梅雨の時期に重なることから「梅雨型熱中症」とよびます。
〈梅雨型熱中症の特徴〉
・気温が低い日でも発症する可能性がある
・室内での発生が多い
・高齢者や子供、持病のある方に多い
発生時期:梅雨の時期(6~7月)
気温:25度前後と比較的低い
湿度:80%以上と非常に高い
発生場所:室内
真夏に起こる一般的な熱中症は大量な発汗や高体温など分かりやすさもあるため、本人や周りの人も熱中症を疑うのは容易ですが、梅雨型の熱中症は知らず知らずのうちに発症し、じわじわと静かに進行するため、本人も周囲も即座に熱中症と疑わないことも。
「まだ、そんなに暑くないから大丈夫」と気温が低い日でも油断せず、こまめな水分補給や室温調整などの対策を心掛けるようにしましょう。
特に下記のような症状を感じた場合は早めに体を休める必要があります。
・軽い頭痛やめまい、立ちくらみ
・食欲の低下、吐き気
・全身のダルさや疲労感
・いつもと違う汗のかき方
・ぼーっとしてしまい集中力に欠ける
※風邪症状と思い、放置してしまう方も少なくないため要注意です。
〈梅雨型熱中症の対策〉
・喉が渇く前のこまめな水分補給
・エアコンや扇風機などで温度・湿度のコントロール
・通気性の良い服装を選ぶ
・入浴や適度な運動で汗をかく習慣をつける
・定期的な換気をしたり、涼しさを保つ工夫をする
※一般的な熱中症対策とさほど変わりはありませんが、体に熱がこもらないようにすることが重要なポイントです。
暑さに不慣れ、自律神経の乱れ、心と身体の隙をつく梅雨型熱中症
梅雨型熱中症が起こる時期は、春から夏への移行期で季節の変わり目です。
この時期は身体が暑さに慣れておらず、自律神経のバランスが乱れ体調を崩しやすい時。
加えて、まだ夏ではないからと油断して暑さ対策、熱中症対策を怠りがちです。
人の心と身体の隙をついて引き起こされるようなものなので、今時期からしっかりと対策をしていきましょう!
