喉が締め付けられる、喉がつかえる、のどに何か詰まっているようだ。そんな症状なら、喉に「ヒステリー球」が詰まっているのかもしれない! というお話。
実際、このような症状に見舞われると、耳鼻咽喉科を受診し、いろいろ検査を受けるわけです。喉が腫れている場合、慢性咽頭炎が疑われますし、また喉の奥に泡が見られるとき、逆流性食道炎かもしれません。
しかし、異常がない場合、それは咽喉頭異常感症、ヒステリー球、東洋医学で「梅核気」(ばいかくき)と呼ばれる症状かもしれません。
梅核気は東洋医学で気の滞り、「気滞」(きたい)で起こる症状です。気滞を起こす要因は、気候や飲食など様々ありますが、現代ではストレスで感情面が乱れることが多くの要因と思われます。
喜怒哀楽などと、感情の起伏のことを言いますが、気の滞りの症状を引きを起こす感情面の乱れを漢方では七つ感情に分類しています。それは「喜び、怒り、憂い、思い悩む、悲しみ、恐れ、驚き」の7つです。
そしてこの七つの中の「憂いや悲しみ」の感情が特に咽喉頭異常感症~梅核気と関係があると思います。というのは、少し専門的な話になるのですが、東洋医学では体の部分や感情などを5つのカテゴリーに分けて考えます。それを五行思想と言います。性質によって「木、火、土、金、水」のエレメントに分類します。肺や気道は五行に分類すると「金」に属し、「憂いと悲しみ」の感情も「金」に属するためです。つまり「憂いと悲しみ」の感情が長期間、からだに鬱積してしまうとそれが肺や気道を塞いでしまうというのです。
これを今風に言えば、
「花粉の季節になって、憂鬱。更年期で自律神経が乱れて気分も鬱っぽいし、気持ちも乱れてヒステリーを起こしそうになる」
といったところでしょうか?
こんな症状の方のために、“一つぼ”アドバイスします。
首のところにある「気舎」(きしゃ)というツボです。場所は鎖骨のすぐ上、喉の両脇で指で押すと指が奥まで入っていくところです。このツボを軽く押してみてください。ここには奥に「星状神経節」という、自律神経のセンターがあります。このツボをやさしく押すことで自律神経を整えることができますよ。
