ここでいうツボは、ツボの名前はこうで、場所はここで、といった厳密な話ではありません。あくまでも実践的に皆さんでも活用できる範囲のお話です。
ツボというのはたとえると「駅」です。駅というのは人の出入りがあります。それと同じでツボは体の反応が出たり、刺激を外から入れることができます。
つまりツボには体の異常を伝える手段があります。押したときの痛み、圧痛が強く出たり、コリや肌の色などの反応が出て異常を伝えます。またツボに鍼灸やマッサージで刺激を加えて体調を回復させることもできるのです。
さて「駅」があればかならず「路線」がありますね。山手線とか中央線とか西武池袋線とか沢山ありますよね。
それと同じように「ツボ」をつなぐ「経絡」というものがあると漢方、東洋医学ではいいます。
そんなの迷信的で科学的ではないというかもしれませんが、最近は筋肉を包んでいる筋膜がこの体を走る「経絡」と同じような走行をしていることがわかってきています。
そして、経絡は路線と同じように複数あります。正式なもので14経絡、さらにもっと体をつなぐ路線があります。ある経絡は心臓につながり、ある経絡は胃につながりと体の表面と内臓をつないでいると考えられてます。
心臓にトラブルがあると肩が痛くなる、足裏がまだらに赤くなるとか、胃に問題があると背中に圧痛が出るなどはよくあることです。
これは、内臓とからだの表面はつながっているということですね。
それは「経絡」でつながっているということもできます。
漢方では内臓のことを五臓といいます。
五臓六腑という言葉、聞いたことがあると思いますが、漢方からきた言葉です。
五臓には内臓の一般的な働き以外に、人の感情である「怒」、「喜(笑)」、「思」、「悲(憂)」、「恐」も、五臓に属しているといいます。
まさに、心とからだはつながっていると漢方、東洋医学ではいうのです。
そして経絡は東京の路線が山手線に集まるのと同様、おなかに集まるのです。集まる意味を込めて「募穴」(ぼけつ)と呼ばれる重要なツボが複数お腹にあります。
この「募穴」(ぼけつ)を整えることで五臓の調整をして、感情も整えることができるのです。
次回はいよいよ具体的な方法です。お腹の緩め方をアドバイスしたいと思います。
よろしくお願いいたします。
