前編からの続き・・・
では「 銀鍼 」のいいところはなにか? それは銀の持つ「柔らかさ」にあります。
同じ太さのステンレス鍼とは比べ物にならない。ちょっと強引に鍼を体に刺入しようとすると、ぐにゃりと曲がってしまいます。それでも無理に入れようとすれば、折れてしまう可能性もあります。ポンポン打てるものではないのです。銀鍼を打つときは、ゆっくりと刺入していく。すると、硬い筋肉つまり凝っているところに鍼がぶつかる。銀鍼はステンレス鍼と違って、それ以上深くは進みません。そこでしばらく銀鍼を留める。するとフッと鍼先に感じていた抵抗感がなくなります。コリがとれて緩んだんですね。そうすると鍼をさらに深部に入れることができるようになります。つまり施術者には筋肉のコリが緩んでいくのが手に取るようにわかるのです。
では、施術を受ける側はどうなのか?患者さんに聞いてみたところ、
「 ステンレス鍼はグイグイと、からだに入ってくる感じだけど、銀鍼は優しい。指では届かない深いところにあるコリをほぐしてくれる感じだ。 」
といっていました。
「 銀のはり 」はこんな時に使う
私は銀鍼を「指の延長」だと考えています。指では届かない、からだの深いところにあるコリに刺激を送り込み、筋肉を緩めてくれるからです。ですから、コリのあるところを一か所一か所、丁寧に触診し、銀鍼を打ちます。そのコリがほぐれれば次のコリと、一本の銀鍼で次々とからだを緩めていきます。「 銀のはり 」はとても「 やさしい鍼 」です。究極のリラクゼーションと言えるのではないでしょうか。ですから以前に鍼治療を経験したことがあるが、自分には合わなかった、と思っているひと、ハリ治療をやってみたいのだがまだ踏み出せないひと、このような方には、ぜひ銀鍼を使用した鍼を一度試してみてほしいと思います。
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