五十肩の施術をした時の話です。
その方は社交ダンスを長年していて、競技ダンスもされている方です。最近、服の脱ぎ着するとき肩が痛くなった、そんな症状でした。
軽い五十肩ですね。
その方はホールドをしている時に肩の上部に痛みを感じるといいます。ホールドというのは社交ダンスで腕を広げた姿勢を保持することです。
そこでインナーマッスルを使って腕を上げる方法をアドバイスしました。
今回はそのアドバイスした方法をお伝えしたいと思います。
まず、その方法を説明する前に、インナーマッスルとは何かを説明したいと思います。
インナーマッスルは体の深いところにある筋肉の総称で深層筋とも呼ばれます。
インナーマッスルは赤身の筋肉で姿勢を保持する筋肉です。
動きは速くないけど持久力があって疲れにくい性質があります。
それに対してアウターマッスルというのもあります。これはからだの表面近くの筋肉で白身の筋肉、瞬発力はあるけど疲れやすい性質です。
そして腕を上げているときに痛みを感じるところは肩の上部でした。ここの筋肉は三角筋といってアウターマッスルです。瞬発力はあるのですが疲れやすい筋肉です。だからこの筋肉ばかりに頼っていてはすぐに腕を上げているのに疲れてしまい、痛みの原因となっていたのです。
それでインナーマッスルを使うようにアドバイスをしたのです。
肩のインナーマッスルは棘上筋 棘下筋 小円筋 大円筋 肩甲下筋とたくさんの筋肉があります。これらの筋肉が協力して肩の回転を行っています。
じつは五十肩の原因は、このインナーマッスルの筋力低下や柔軟性の低下にあります。
ではどうやったらインナーマッスル使えるのでしょうか?
それはイメージを使うのです。
インナーマッスルは体の深いところにあるので感覚として分かりにくいため、
動かすときのイメージが大事になるのです。
それは、どんなイメージかというと、
腕を上げるのではなく、“脇を広げる”とイメージしてください。そうすると 腕を上げる時に三角筋を使うのではなく、肩甲骨から腕を上げることができるのです。
肩甲骨から腕を上げるということは、肩甲骨と腕の姿勢を保持するインナーマッスルが働いてくれるということです。
この肩甲骨周囲の筋肉(インナーマッスル)が動かないために 肩関節に負担がかかり 五十肩になってしまうのです。