ワクチンの接種を受けたのにインフルエンザにかかってしまう方がいらっしゃいます。
このことから、ワクチンの効果に疑問を持たれる方がいらっしゃいます。
インフルエンザにかかる時はインフルエンザウイルスが口や鼻から体の中に入ってくることから始まります。
体の中に入ったウイルスは次に細胞に侵入して増殖します。
この状態を「感染」といいます。
ワクチンは「感染」を完全に抑える働きはありません。
ウイルスが増えると、数日の潜伏期間を経て、発熱やのどの痛み等のインフルエンザの症状が起こります。
この状態を「発症」といいます。
ワクチンには、この「発症」を抑える効果が一定程度認められています。
発症後、多くの方は1週間程度で回復します。
しかし、中には肺炎や脳症等の重い合併症が現れ、入院治療を必要とする方や亡くなられる方もいます。
これをインフルエンザの「重症化」といいます。
特に基礎疾患のある方やご高齢の方では重症化する可能性が高いと考えられています。
ワクチンの最も大きな効果は、この重症化を予防することです。
