妊娠中は、女性ホルモンのエストロゲンや活性化ビタミンDなどが上昇するため、腸からのカルシウム吸収が増えます。
一方、摂取したカルシウムは胎児に蓄積されるため、母体の骨量は減少する傾向になります。
授乳中も同様に母体の骨量は減少気味となります。
ホルモンの影響で腸管からのカルシウム吸収量が増加し、授乳により子どもに与えたカルシウム量を補います。
ただし、授乳を終えてから約半年で、減少した骨量は妊娠前の状態まで回復するようになります。
妊娠や出産で骨がもろくなることはあるのでしょうか?
以前の栄養指導では、妊娠、授乳期にカルシウムを多めに摂るよう指導されていました。
一般的には母体の骨量が著しく低下しないこと、授乳を終えた後に骨量が回復することなどから、妊娠・授乳期の方も通常と同じ1日650mgを推奨量としています。
妊娠中・授乳中は、1日650mgを満たすカルシウムをしっかりと摂り、日光に当たりながら散歩するなど適度な運動を心がけましょう。