血液中のブドウ糖が多い状態が続くと全身の血管が障害され、体のさまざまな器官に合併症が現れてきます。
糖尿病は、血液中のブドウ糖の濃度(血糖値)が慢性的に高くなる病気です。
細い血管が障害された場合には、網膜症、腎症、足先の感覚まひなどの神経障害などが起こります(細小血管障害)。
太い血管では、動脈硬化が進行し、心筋梗塞や脳梗塞が起こることがあります(大血管障害)。
こうした合併症を防ぐためには、血糖を正常な状態に保つことが大切です。
(注)血糖管理の指標となるのが、過去1〜2か月間の血糖の平均値を反映するHbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)で、2012年4月から日本でもこの値をNGSP値(世界の多くの国で用いられている値)で表記するようになりました。
そのため治療の目標値は従来より0.4%高い6.9%未満と表記しますが、目標そのものが緩くなったわけではありません。
