今までの説明から、コレステロールは高いより低いほうがいいと思っている方は多いのではないでしょうか?
実は、コレステロールは低いほど危険な病気になりやすいのです。
現に高コレステロールよりも、低コレステロールによる死亡率のほうが高いというデータがあります。
コレステロールは私たちの体にとって不可欠の存在であり、LDLコレステロールが新鮮なコレステロールを全身に運び、新しい細胞膜になります。
また炎症が起きると、それを修復するためによりたくさんの材料を運ぶはたらきをします。
コレステロール値が低いということは、こうした修復材料が少なくなることになります。
LDLコレステロールという修復材料が不足してしまうと、体各部の細胞組織は十分に再生できなくなって、弱ってしまいます。
弱くなった細胞はウイルスや細菌に侵されやすくなり、免疫機能を低下させてしまいます。
最悪、がんや脳卒中のリスクが高くなります。
またコレステロールは各種ホルモンの材料にもなっていますので、不足すると、うつ病などさまざまな影響が現れます。
女性で出産後にうつ病になる方が多くいらっしゃいますが、出産後にコレステロール値が急激に下がることが原因だそうです。
コレステロールは脳の6割を占める成分です。
少なくなれば、脳に悪い影響がもたらされることも考えられるのです。
コレステロールは私たちが生きていくうえで必要不可欠の物質です。
低下させてしまうことは、どんなに危険なことなのか十分に理解することも必要ではないでしょうか。
コレステロールは、善玉(HDL)と悪玉(LDL)があり、それぞれ適切なバランスを保つことが最も大切です。
