今までご紹介しましたように、健診では血管の状態を知る検査項目が多数あります。
健康障害が推測できる検査項目についてまとめてみました。
脳の血管の状態は、眼球に光を当てて網膜を撮影する眼底検査によって推測することができます。
眼球の奥では、脳へとつながる血管が枝分かれして走っているため、この血管を観察することで脳の血管の状態を推測できるのです。
心臓の血管の状態を知るには、心電図が有効です。
心臓の表面には、大動脈という太い血管から枝分かれした冠動脈という血管が走っていますが、この血流が悪くなってくると心臓の筋肉の動きに異常が生じてきます。
そして、それが心電図にも影響を及ぼし、独特な波形が現れてきます。
腎臓の血管の状態は、尿たんぱく、血清クレアチニン、eGFR(推算糸球体ろ過量)から確認できます。
腎臓では、ごく細い血管からなる糸球体が、血液をろ過して老廃物を排出する働きをしています。
この糸球体の血管が傷ついてくると、体に必要なたんぱくが尿から排出されたり、老廃物であるクレアチニンがろ過できず血液中に増加したりするため、健診の数値に異常が現れてきます。
わずかでも基準値を外れている項目があれば、生活習慣を見直すサインです。
生活習慣の改善で、動脈硬化の進行を防ぐことができます。
まだ大丈夫だろう などと考えず早めに改善しましょう。
早めに始めますと、毎日のことですから、少しの努力で済みます。
