加圧トレーニングとは「適切に血流を制限した状態で行うトレーニング方法」
加圧トレーニング専用の器具を使用して、腕の付け根(上腕二頭筋の基部)や脚の付け根(大腿部の基部)に各個人に合った適切な圧を掛け、目的に合ったトレーニングや運動を行います。成長ホルモンが通常のトレーニングよりも多量に分泌されることで体脂肪減少効果や美肌効果が期待されると、今注目を集めているトレーニング方法です。
加圧トレーニングの特徴
血管の拡張・収縮機能が高まり、血行がよくなる
加圧トレーニングでは、太い動脈、静脈が通る腕、脚のつけ根を専用のベルトで加圧することで心臓より上部は一時的に血流が減少した状態にします。その状態を感じた脳は危機を感じて血流を増やすよう心臓に命令を出し、その結果血流量が増加し毛細血管のすみずみまで血液が流れ血管が拡張します。加圧・除圧を繰り返すと毛細血管の数も増え、血行も良くなります。
血管内皮細胞が柔らかくなり、弾力性のある血管に蘇る
年齢を重ねることにより血管は硬くなり、血液を送る力が弱くなってきます。特に、血管の最も内側にある血管内皮細胞は非常に重要な役割があり、血管の健康状態を維持する働きがあります。
継続して加圧トレーニングを行うと、血管壁の収縮や弛緩、また、血管壁への炎症細胞などの調節を行っている、一酸化窒素(NO)が多くなり、血管内皮細胞が若返り、増加します
同時に鍛えるのが難しい、速筋と遅筋が鍛えられる
速筋と遅筋は、同時に鍛えることは難しいといわれています。
しかし、加圧トレーニングでは、大きい負荷の運動(高重量)を行っているのと同じ状態になり、そのため、通常ではなかなか活動を始めない速筋が大きい負荷を受けたと脳が錯覚して、活動を開始するよう指示を出します。
つまり、加圧トレーニングでは、軽い負荷で速筋と遅筋を同時に鍛えます
成長ホルモンが大量分泌され、新陳代謝を活発にする
成長ホルモンは、身体組成の様々な働きに効果的な影響を及ぼし、アンチエイジング効果や美肌、育毛、脂肪分解、長寿効果、身長の増加等が期待できる最も強力なホルモンです。
加圧トレーニングを行うことによって、筋血管内の乳酸濃度が急激に上昇し、筋肉内の受容体を刺激します。
この受容体への刺激が信号として送られることにより、脳下垂体の作用を促して成長ホルモンが大量に分泌されます

