セリーヌ(CELINE)といえば、ラゲージをはじめとするエレガントでラグジュアリーなバッグの数々で知られるメゾン。けれど、かつては今とはまったく趣の異なるテイストのアイテムも数多く展開していたことをご存じでしょうか。
なかでもセリーヌのアイコンとして一時代を築いたのが、「マカダム(macadam)」柄です。
■ マカダム柄とは
「マカダム」とは、直訳すると「砕石」のこと。石が等間隔に敷き詰められた道路をイメージして生まれたパターンです。
楕円が連なる独特の意匠には、かつて馬車が行き交っていたフランスの石畳の歩道を思わせる、クラシカルで歴史的な情緒が漂います。エレガンスのなかにどこかノスタルジーを感じさせる、唯一無二の柄です。
■ 生産終了の背景
長らくセリーヌの顔として親しまれてきたマカダム柄ですが、2008年に元クロエのデザイナー、フィービー・ファイロがクリエイティブ・ディレクターに就任すると、ブランドはミニマルでモードな方向へと大きく舵を切ります。2010年に登場した名作ラゲージはその象徴ともいえる存在で、これを境にマカダム柄は惜しまれつつも生産を終了することとなりました。
しかし、モダンで高級感をまとったマカダム柄のバッグや財布は、プレミアとしての価値を見出され、今もマニアを中心に高い支持を集めています。
■ ヴィンテージブームの再来
ここ数年、ひと昔前のハイブランドのアイテムを取り入れることが、若い世代を中心にトレンドとなっています。セリーヌのマカダム柄もまさにその流れに乗り、ヴィンテージアイテムとして取り入れるのが「おしゃれで今っぽい」と再注目されているのです。
■ トリオンフへの継承
そんなムードを受けてか、現行のセリーヌにはマカダム柄の系譜を感じさせる「トリオンフ」キャンバスが登場。ブランドの伝統を現代の感性で蘇らせたこのパターンは、新旧のファンを橋渡しする存在として人気を集めています。