更新日

唐菓子・・・大伊奈利〈第247号夏〉より抜粋

唐菓子・・・大伊奈利〈第247号夏〉より抜粋の写真

ある大学で行っているとてもユニークな研究があります。スイーツに係わる心理学を扱ったもので、スイーツには、多くの人が、幸せな気持ちになる効果があり、それを用いた地域活性化、社会貢献を実現するツールとして活かすことを目的に研究が進められています。誰でもスイーツをプレゼントされれば嬉しい気持ちとなり、さらにかわいい箱に入っていたりすると喜びはより一層増大します。また、あらたまって挨拶に行くときには、菓子折りを持参する場合もあります。世界史的観点から見ても、人々は常に甘いモノを求めて行動してきました。かつて砂糖の製法は、イスラム世界で広がっていましたが、中世の十字軍遠征以降ヨーロッパは、砂糖の生産技術を獲得し、大航海時代には、新大陸で輸出を目的とした大規模農園による砂糖の大量生産が始まりました。そこで得た富によりイギリスは、産業革命を起こして工業化し、そこで働く人々のカロリー源として、さらに砂糖と紅茶が必需品となりました。このように世界史を動かす力の源には甘いモノがあった訳です。日本において、かつて砂糖は大変な貴重品で、市場に流通しておらず、薬として扱われておりました。そのため菓子も砂糖を使わず、甘葛を煮詰めたりして甘さを出す工夫をしていました。江戸時代まで、伏見稲荷大社では、「ぶと」や「まがり」と呼ばれた、米粉や小麦粉をこねて整形し油で揚げた唐菓子がお供えされていました。明治以降、神社でのお供え物は、生ものを供える「生饌(せいせん)」となりましたが、それまでは調理された「熟饌(じゅくせん)」を供えていたのです。その名残のある神社はいくつかありますが、現在では、ほとんど見られなくなりました。唐菓子は、奈良時代に中国大陸の唐から伝わったとされ、平安時代には大変高価なもので宮廷や神社で用いられていたといわれています。昔の人も高価なお菓子を神様のプレゼントとして感謝の心を伝えていたのかもしれません。「食」は、人の気持ちに直結します。衣食足りて礼節を知る。「食」を司る稲荷大神様からの恵みに感謝しつつ、充実した生活を送りたいと願います。

唐菓子・・・大伊奈利〈第247号夏〉より抜粋の写真_1枚目

カテゴリー別

お知らせ
1
お得な情報
1
ブログ
2
お菓子の説明
2
歳時記
3

日付別

2025年07月
1
2025年06月
1
2025年01月
5
2020年01月
2

概要

住所

山形県西置賜郡小国町栄町21和洋菓子 丸屋

アクセス

米坂線JR小国駅から徒歩2分。国道113号線より350m

最寄駅
バス停
  • あいべ前から73m (徒歩1分)

ブログ

更新日

入手困難。台湾産「白いパイナップル」購入予定です。 NEW

入手困難。台湾産「白いパイナップル」購入予定です。の写真
更新日

銘菓「あけび焼」 NEW

銘菓「あけび焼」の写真
更新日

唐菓子・・・大伊奈利〈第247号夏〉より抜粋

唐菓子・・・大伊奈利〈第247号夏〉より抜粋の写真

店舗・施設の情報編集で最大1ポイントGET