尾骨は、仙骨の下部に位置する小さな尾椎が癒合してできた骨です。この部位に疼痛を惹起する状態を指します。
主な原因としては、以下のような機械的ストレスが挙げられます。
1 直接の外力(尻もちなど):硬い地面に強く尻もちをついた際、尾骨に直接外力が加わり、骨挫傷、骨折、または脱臼を引き起こす場合があります。
2 長時間の座位による圧迫:硬い椅子に長時間座り続けることで、尾骨および周囲の軟部組織が持続的に圧迫され、微細損傷の蓄積により慢性的な炎症が生じます。デスクワーク主体の銀座エリアの皆様に多く見受けられます。
3 分娩時:分娩時の胎児通過に伴い、尾骨が過度に後方へ押し出され、周囲の靭帯が損傷することがあります。
典型的な症状としては、
・硬い椅子に座る際の尾骨周辺の鋭い疼痛
・座位から立ち上がる動作に伴う痛み
・排便時や排尿時の不快感
・尾骨周辺の圧痛
などが挙げられます。
局所の強い強擦(マッサージ)は、炎症を増悪させるため禁忌とします。応急処置としては、尾骨への直接の圧迫を避けるため、ドーナツ状のクッションの使用を推奨いたします。
当院では、国家資格を持つ柔道整復師(元日本柔道整復師会学術委員)としての倫理観と実務に基づき、尻もちなどの明らかな外傷既往がある場合の、尾骨骨折や脱臼の有無の判断を重視いたします。これらの疑いがある場合は、速やかに提携しております整形外科病院へ紹介し、画像検査を依頼いたします。
画像検査にて骨折・脱臼が認められない場合、または慢性的な圧迫による場合は、当院にて施術を行います。周囲筋の過度な緊張を緩和するための手技療法や物理療法などを、適宜併用いたします。
一時的なリラクゼーション目的のマッサージ店ではなく、解剖学的根拠に基づき、原因を解明し、適切な施術を提供することを実務の主軸としております。骨折・脱臼の疑いがあれば、医療連携を行います。
※ 本記事は一般的な健康情報の提供を目的としています。紹介している内容を実践される際は、ご自身の判断と責任のもとで行ってください。
※本稿は最新の研究とは異なる場合があります。予めご了承ください。