筋硬化とは?
筋硬化のさまざまな
種類と原因
筋硬化の種類は7タイプ
ひとことで筋硬化といっても、大別すると次の7つのタイプが存在すると考えています。ここではそれぞれの状態がどのようなものなのか、そして原因は何なのか、理解しておきましょう。
1 拘縮(こうしゅく)
細胞が傷ついて、硬くなった状態を言います。傷をつけられると細胞内にカルシウムが充満し、緩むことができなくなります。
2 硬直(こうちょく)
循環障害による酸素不足によって起こります。ATP (筋肉を動かすエネルギー源)の生成が低下することによって、筋肉が緩みにくくなった状態を言います。
3 痙攣(けいれん)
就寝中寝返りを打った瞬間いきなり足がつった。そんな経験はどなたにもあると思います。代謝異常や循環障害が起こると、筋肉が収縮しやすい状態に陥ります。この時、筋肉はささいな刺激で収縮してしまうのです。ちょっとした動作で起こる急な腰痛や寝違えの一部も、この「痙攣」に属していると考えられます。
4 線維化(せんいか)
捻挫や骨折などで筋肉などの組織が傷ついた後、細胞が修復していく過程で、線維状の結合織によって傷が修復された状態を言います。結合織で修復された部は収縮・弛緩が行われなくなりますので、非常に頑固な硬化として残ります。
5 萎縮(いしゅく)
萎縮とはすなわち老化です。筋細胞の線維の長さが短くなり、痩せ細っていきます。この萎縮の程度によって硬くなるものがあります。
6 ロック状態
ロック状態については詳しくわかっていませんが、現象として実在するようです。筋線維が収縮した状態で固まっていると思われます。
7 セットポイントの上昇
筋肉は脊髄の中でその長さを調節されているのですが、その長さを一定に保つための張力は常に記憶されていると考えられます。この記憶されている張力の値をセットポイントと言います。セットポイントが高いということは筋肉の張力の値が高く、緊張しやすいことを指し、セットポイントが低いということは張力の値が低く緊張しづらいと考えられます。このセットポイントが上昇している場合、筋硬化が起こりやすいと考えられます。
