るるぶに載っていましたので、いささか安直ではありますが行ってみました。
時は正月のころで、出雲大社の初詣客で大変混雑しており、口髭のシブいおじさんと相席になりました。おじさんもタクシーで蕎麦の旨いところ、と言って適当に連れてきてもらったようで、混雑ぶりにびっくりして「有名な店なんですか?」と聞いてきましたが、ぼくのほうもるるぶを見て適当に来たもので何とも言えませんでした。
店内には本日使用の蕎麦産地が張り出されており、なかなかのこだわりがあるようです。まずはじめに出雲名物の割子蕎麦3枚を注文しました。それほど特徴があるわけではありませんが、まずまずよくできた蕎麦だと思います。
食べ終わって、次に目に行ったのが壁のメニューに書いてある岩のり釜揚げ蕎麦です。蕎麦が釜揚げなのはなかなか珍しいです。季節もののトッピングの岩のりも、貴重な地元産の生のりを使っているらしいので、これも注文しました。
普段は、だいたい腰が抜けているので暖かい蕎麦を食べることはありませんが、なかなか興味をそそる取り合わせで試してみる気になりました。
出てきた蕎麦は、まずどんぶりにもりの蕎麦つゆを注いでその上に茹で汁、つまり蕎麦湯ごと蕎麦をどさっと入れて、たっぷりの岩のりを掛けたもののようでした。そのままだと混ざっていないので、上の方は味がありません。
しかし、蕎麦湯ごと注いであるので蕎麦の香りは高いです。確かに蕎麦に腰なんか全然ありませんが、これはこれでありです。岩のりも風味高く、食べ進めるうちに底のつゆと混ざってきて、味の変化が楽しめます。
なんだかとても地方色豊かな、強く印象に残る蕎麦でした。
相席になった髭のおじさんは、有名な作家さんだったようで、ファンらしきお客さんが声をかけていました。おじさんの名前、小耳にはさみましたが忘れてしまいました。