治療院には様々な患者さんが来られます。
症状や重症度の違い、また初めて施術を受ける方、鍼や整体・整骨院など他院を数多く回って来られた方など。
今回は外科で診断、あるいは手術を受けた方に対し、やわらか整体が有効であった３例を取り上げ、診断名と痛みの原因は一致しないこともあることをご紹介します。
○７０代女性 腰部脊柱管狭窄症
症状：腰痛
一週間後に腰部脊柱管狭窄症の手術を受けるための打ち合わせをする予定であった。年齢的に手術をするのは最後のチャンスと
言われていた。職業柄立ち仕事が多いため、腰の痛みで仕事が出来ず、消炎鎮痛薬を服用することで何とか仕事を続けて来た。
1回目施術の翌朝は痛みは無かったが、痛みが出ると仕事に影響するので鎮痛薬を飲んだとのこと。
2回目の施術後に、可能な限り薬は飲まないで様子を見てほしいことを伝える。その後、数日間にわたり痛みは消失したため、本人の判断で手術はとりあえず保留となった。
メンテナンス的施術は継続し、1年半経過した今でも、痛みのない状態を維持している。
○50代男性 腰椎椎間板ヘルニア
症状：坐骨神経痛
腰椎椎間板ヘルニアの診断を受け、ロキソニンを服用するもあまり効果がなく、寝ても立っても楽な姿勢がないため、一睡も出来なかった夜もあった。初回施術の時は、足に走る痛みで寝返りすら困難な状態であり、また１分以上同じ姿勢をとることが出来ないほど重症であった。
施術１回目の帰宅途中で痛む方の足がポカポカと温かくなり、その晩は１回も目が覚めること無く爆睡したとのこと。
２回目の施術で寝返りが楽になり、３回目で腹臥位（うつぶせ）が出来るようになった。
その後、一進一退はしたものの、薄皮を剥がすように改善し、6回目で痛みはほぼ消失した。
◯６０代男性 腰部脊柱管狭窄症
症状：臀部・大腿外側の痛み。
半年前に腰部脊柱管狭窄症の手術を受け、退院後はリハビリと薬物療法を続けるも改善せず来院される。この方は３回の施術で来られなくなる。
後にその患者さんから当院を紹介された方からお聞きした話では、実は最初の施術で痛みはほぼ改善していたとのこと。
❈私は施術で飛び出た椎間板を切除したり、狭窄した脊柱管を拡げてもいません。このことから痛みの原因は診断名と一致しないこともあるようです。
