腰痛の主な原因と予防の考え方
- 原因の多くは筋力の低下、体幹の安定性不足、柔軟性不足、姿勢のクセ、長時間同じ姿勢、急な動作による腰への負荷。
- 予防の基本は「体幹を安定させる筋力をつけつつ、腰周りの柔軟性を保ち、動作時の正しいフォームを習慣化する」こと。
- 無理をせず、痛みが強い場合は中止し、医師・理学療法士に相談。
2) 基本の3つの要素
- 体幹の安定性トレーニング(腹横筋・多裂筋・骨盤底筋などの協調性を高める)。
- 腰部と股関節の柔軟性を整えるストレッチ。
- 正しい動作の癖づけ(立ち上がり・荷物の持ち上げ・座位での腰痛予防姿勢)。
3) 初心者向けルーティン(1日20–30分、週3–4回が目安)
A) ウォームアップ(5分)
- 軽い有酸素運動:スクワットや階段昇降、踏み台昇降など。5分程度。
- 流れるような動作で筋温を上げる。
B) 体幹安定性トレーニング(10–15分)
- ドローイン(腹横筋トレーニング)
1) 仰向けでひざを曲げ、腰を床につけてリラックス。
2) 息を吐きながら下腹をへこませ、背中を床につけた状態を保つ。
3) 10–15回を1セット、2–3セット。
- ペルビック tilting(骨盤傾斜運動)
1) 仰向け、膝を立てて足裏を床につける。
2) 骨盤を前に傾けて腰の下部を床に押し付ける動作。5–10回。
- プランク系の代替
- 初心者はプランクを膝をついた状態から開始。30–45秒を2–3セット。
C) 股関節・腰まわりの柔軟性(5–7分)
- ハムストリングスストレッチ
- 膝を軽く曲げた状態で足を伸ばし、つま先を触るか近づく。20–30秒×2セット。
- 腰回りのちょい伸ばし(腰の側屈ストレッチ)
- 脚を組んで座り、上体を横へ倒す。左右各20–30秒。
- 脊柱のねじりストレッチ
- 仰向けで両膝を立て、膝を左右へ倒して胸の方をねじる。左右各20–30秒。
D) クールダウン(3–5分)
- 深呼吸と全身のリラックス。肩甲骨周り・腰回りをゆっくりほぐす。
4) 動作別の腰痛予防コツ
- 持ち上げる動作
- 物を腰ではなく脚の力で持ち上げる。背中を丸めず、腰をまっすぐに保つ。
- 重いものは腰の高さより低い位置で持ち上げ、近づけてから押す/引く。