丁寧な診療と説明を心がけ、一人ひとりに最適ながん治療をご提案しています。
心臓に力を入れている医師として日本と米国で研鑽を積んだ後、開業して循環器内科と総合内科の診療に当たってきました。
しかし、2000年前後からがんで苦しむ患者さんが多く訪れるようになりました。抗がん剤の副作用による心不全、吐き気、脱毛などで苦しむ方、治療をやり尽くしもう打つ手がなく見放された方等々。
がんの患者さんの切実な声を聴き、つらい現実を目の当たりにするにつれ、「どうにかしなくてはいけない。とくかく、がんの治療法そのものを一から検討する必要がある」と痛切に感じるようになりました。放射線医学の研究に携わっていたことがあり、がん治療についてはそのころから関心を持っていたことも手伝い、多くの患者さんに後押しされるように、がん治療の研究を本格的に開始しました。
2000年に入り、免疫機構に着目しがん治療応用へと地道に研究を続けるなか、最初に開発したのは「NK細胞を大量に増殖させ、高活性化させる」技術でした。
しかし、NK細胞だけではがん細胞の多様性に対応することができません。がん細胞を特異的に攻撃するキラーT細胞を大量に作り出す必要がありました。
だからと言って、単にT細胞を大量に培養して体に戻しても、意味がないことがわかっていました。 がんを特異的に攻撃するキラーT細胞を作り出すには、免疫の司令塔と言われる樹状細胞の存在が不可欠だからです。 樹状細胞の優位性は1973年にラルフ・スタインマン博士により報告されており、1974年にはロフル・ツィンカーナーゲル博士とピーター・ドハーティ博士により、MHC拘束性の発見がありました。1991年にテリー・ブーン博士等により、ヒトT細胞が認識するがん抗原MAGE-1の発見で特異的免疫によるがん治療の研究が始まりました。1996年には赤川清子博士により、単核球から樹状細胞の培養方法が発明され、その正当性や安全性が確認されたことで、樹状細胞の培養技術が確立しました。
2007年、私たちは樹状細胞を体外で培養しワクチ化して体内に戻すことで、体内のT細胞が活性化しがん細胞を特異的に攻撃する技術を導入しました。その後も研究を続け、単球未分化増殖技術や樹状細胞の製造法、樹状細胞ワクチンの製造法などを開発し、保有する技術は日本、米国、アジア、ヨーロッパの主要国で特許を…
- 趣味・マイブーム
写真・ゴルフ・音楽鑑賞・絵を描くこと