――「どうして動かないの?」と悩むお母さんへ。
その答えは、「やる気」ではなく「安心感」にありました。
お母さん。
今日も、この文章を開いてくださり
ありがとうございます。
子どものことを考えていると、
「どうして動いてくれないんだろう」
「やる気がないのかな」
と、不安になることがありますよね。
でも、実は——
子どもが動けない理由の多くは、
やる気の問題ではありません。
安心感の問題なのです。
お母さんに反抗しているわけでもなく、
「やりたくない」と決めているわけ
でもありません。
ただ、心の奥で
「うまくできるかな」
「失敗したらどうしよう」
「怒られたくないな…」
そんな不安が先に立ってしまうと、
身体が重く感じられるだけなのです。
子どもは、
安心できる場所で、
安心できる人と一緒にいるときに、
初めて本来の力を出せるようになります。
だから——
お母さんの声が少し柔らかくなるだけで、
子どもの心はすっと整うのです。
反対に、
お母さんの呼吸が浅くなったり、
焦りが伝わってしまうと、
子どもは心の中で
「今は動かないほうが安全」
と判断してしまいます。
お母さんが悪いわけではありません。
子どもには、そういう
心の仕組みがあるだけです。
そして何より——
お母さん自身が
「がんばらなくていい」と思える瞬間こそ、
子どもにとっての
いちばんの安心になります。
「この子は、この子のペースで大丈夫」
そう信じて見守るまなざしが、
ゆっくりと、確実に、
子どものエネルギーを開放していきます。
これを知っておくだけで、
お母さんの心が少し軽くなりますよ。
お母さんが少し肩の力を抜くと、
そのゆるんだ空気が、まるで
家じゅうを静かに満たしていくように、
お子さまの心にも伝わっていきます。
安心は、大きな声ではなく、
お母さんの
「いつもの優しさ」から育まれるものです。
(後編)では、
安心感が整うと
「どんな変化が生まれるのか」
具体的にお話しします。
静かな文章をお届けしますね。
(後編につづく)
前編を読んでくださり、
本当にありがとうございます。
ここからは、
“安心が整ったときに起こる子どもの変化” を
ゆっくりお話ししますね。
私はこれまで、たくさんのお子さんの成長を見てきました。
音読ができなかった子が、
ある日、たった5分だけ読めるようになったり。
宿題を前に泣きそうだった子が、
「ちょっとだけやってみよかな」と
そっと椅子に座れたり。
学校へ行くことがしんどかった子が、
自分のペースで朝を迎えられるようになったり。
これらはすべて、
安心が整ったあとに起きた変化ばかりでした。
そして実は――
安心が育つと、行動は“無理に押し出さなくても”自然に始まります。
子どもは安心すると、心の中に
「自分でやってみたい」
という、ごく小さな明かりが灯るのです。
それは声に出さなくても、
表情やしぐさの中にそっと現れます。
まるで寒い季節に手を温めると、
指先にゆっくり動きが戻ってくるように。
子どもの心もゆっくり、けれど確実に動き出します。
決して、強く言ったからではありません。
“やる気スイッチ”を押したわけでもありません。
お母さんの呼吸が少し整い、
お母さんの表情がふっと柔らかくなり、
お母さんの声がやさしく響いたとき――
子どもの心が
「この場所は大丈夫」
と感じたのです。
安心が満ちてくると、
子どもの中にはとても静かな変化が生まれます。
“動けない子” が
“動きたくなる子” に変わるのです。
その変化は小さく、
周りからは見えないかもしれません。
けれど、
お母さんの心の呼吸が整っていると、
その小さな芽は確実に伸びていきます。
次回は、
お母さんが今日から使える
「静かな声かけのコツ」
を、やさしくお届けします。
どうか、お母さん自身を責めず、
ひとつ深い呼吸をして読んでくださいね。
今日も読んでくださり、ありがとうございます。
(おわり)
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