【前篇】
「知ってることばかりだ」――それでいいんです。
お母さんの「安心のまなざし」
子どもが笑わなくなった・・・
そんな変化に、
気づいていたお母さん。
だけど、
どう声をかけていいのか分からなくて、
がんばっても、答えが見つからなくて…。
それでも毎日、
お母さんの「まなざし」は、
静かに、
たしかに、
お子さまの心に
届いています。
「な~んだ、知ってることばかりだ」
あるお母さんが、
私とのやりとりの中で、ふと
そう
つぶやいたことがありました。
その瞬間、私は感じたのです。
あ、いま、
このお母さんの表情が、
スッとやわらいだ、、、、と。
不登校や登校渋りの
子どもと向き合い、
悩みながら、何年も
支えてきたお母さんたち。
毎日が試行錯誤で、
正解のない日々だったことでしょう。
「私、間違っていませんか?」
「この子のために、
何ができるんだろう?」
そう尋ねてこられることも
少なくありません。
でも、私は
お伝えしたいのです。
ほとんどのお母さんは、もう
「正しいこと」を
知っているんです。
☆ 子どもの話を
よく聴こうとすること
☆ 叱るよりも
寄り添うこと
☆ 勉強よりまず
健康と生活リズムを大切にすること
どれも、
すでに日々の中で
取り組まれていることばかり。
けれども、
それでも不安になる。
なぜでしょうか。
それは、
「これでいいよ」と
言ってくれる人が、
めったに、
いないから。
頑張り続けていることに、
誰も
気づいてくれないから。
人は、
方法ではなく、
「まなざし」に
安心する生きものです。
「正解」ではなく、
「大丈夫だよ」の一言。
「アドバイス」ではなく、
「よくやってますよ」の共感。
「こうすべき」ではなく、
「あなたのままで素晴らしい」
というまなざし。
お母さん、どうか
安心してください。
今あなたがしていること、
思っていること。
それは、ちゃんと
お子さまに届いています。
そして、私たちは
その「まなざし」があることを、
ちゃんと見つけています。
感じています。
信じています。
スタディ・コーチング・ラボラトリー
代表 福田秀一

【後編】
「安心のまなざし」があるだけでいい
~~不安なお母さんに贈るメッセージ~~
「子どもに届いている?」
そう言われても、
まだ心のどこかで
不安が消えない。
それはきっと、
お母さんが真剣に
子どもと向き合っている証です。
頑張って、
優しくして、
信じてみる。
けれども、すぐに
目に見える変化がある
わけじゃない。
時には、笑顔ひとつ
返ってこない日もある。
そんなとき、
お母さんの心は揺れます。
「このままでいいのかな?」
「ちゃんと届いているのかな?」
でも、子どもは
思っている以上に、
お母さんの「まなざし」を
受け取っています。
それは言葉ではなく、
空気のように
そっと包み込むもの。
子どもは、
何も言わなくても、
心の奥では
ちゃんと感じているのです。
たとえば、
朝、「おはよう」と
声をかけても返事がない日。
でも数日後、ふと
「ママが言ってたこと、覚えてるよ」と
口にしてくれたり。
そんな小さな変化が、実は
「届いていた」証拠
なのかもしれません。
「私、ちゃんとできてるのかな……」
そんなふうに
自分を責めた日も
あったかもしれません。
でも、子どもにとって、
何よりの支えは、毎日
そばにいるお母さんの
存在そのものです。
・疲れている時に、そっとしてくれたこと
・話したくなった時に、黙って聞いてくれたこと
・ただ一緒にご飯を食べてくれたこと
そうした「何気ない関わり」が、
子どもの心を
どれほどあたためているか。
それは、お母さんが
思っている以上の力です。
変化は
ゆっくりでも
大丈夫。
「できる日」より、
「できない日」を
一緒に過ごしてくれる
誰かがいる。
その安心こそが、
子どもにとっての
土台になります。
どうか、今日だけは
ご自身にも
優しい言葉を。
「よくやってるよ」
「わたしも、ちゃんと頑張ってる」
そんなふうに、
ご自身の背中をそっと
撫でてあげてください。
お母さんのまなざしが、
子どもの未来を照らします。
そして、
あなたの笑顔が、
家庭全体に
あたたかさを運びます。
私たちは、
いつでも
すぐそばで、
応援しています。
スタディ・コーチング・ラボラトリー
代表 福田秀一
