【前編】
「中学受験はしないけど、
うちの子も、そろそろ
中学のことを
考えた方がいいのかな?」
「でも、まだ小学生だし、
焦らせたくないし……」
そんなふうに感じたこと、
ありませんか?
大丈夫。
その迷いこそ、お子さまの
今と未来を見つめる
「やさしいまなざし」です。
今日は、小4・小5の
今だからこそできる
「中学準備のヒント」を
お届けします。
1
今すぐハードな勉強を
始めなくても大丈夫
まず、お伝えしたいのは、
「いま無理に先取りしなくていい」
ということ。
この時期は、基礎力を
「じっくり」育てる時期です。
・漢字を正確に書けること
・小数・分数をしっかり理解すること
・文章題をていねいに読むこと
こうした一見
地味に見える「積み重ね」が、
中学で「武器」になります。
難しい問題集に手を出すより、
「いまの学年の内容を
ていねいに仕上げる」。
それが、お子さまにとって
最高の中学準備です。
2
中学を「明るく語ること」が
準備になる
中学生活の話をするとき、
つい
「勉強が大変」
「部活が厳しい」などの話に
なりがちです。
でも、
この時期に大切なのは、
「ワクワクの種まき」です。
たとえば――
・「中学では、部活で〇〇ができるかもね」
・「英語を習うと、海外の映画が楽しめるかも!」
・「制服って、ちょっとかっこいいかも♪」
「ちょっと先の未来」を、
楽しそうに話してあげてください。
「中学=怖いところ」と
思わせない工夫が、
お子さまの未来を
やわらかく照らします。
3
「できたね!」の積み重ねが
自信の種に
この年代の子は、
「できた!」という体験で
大きく伸びます。
・ノートを丁寧に書けた
・前よりテストの点が上がった
・ちょっと難しい文章が読めた
そんな日々の小さな成功を、
「気づいてくれた」
「認めてくれた」
という形で
残してあげてください。
中学に向かって、
「自分ならやっていけるかもしれない」
という
自信の「根っこ」を育てましょう。
次回【後編】では、
「中学までに身につけたい3つの力」について、
さらに具体的にお伝えします。
お子さまの歩幅で、一歩ずつ前へ。
その歩みに、今日も
そっと寄り添っていきましょう。

【後編】
「そろそろ中学のことも意識した方がいいのかな…」
そう思いながら、
何から始めればいいか
迷っているお母さんへ。
小4・小5の今だからこそ
育てておきたい、
「中学につながる3つの力」について
お話しします。
【1】言葉の力(読んで理解し、考える力)
■ミニエピソード
音読中、つっかえながら
読んでいた息子が、
ふと止まって言いました。
「ねえ、
『必ずしも〜とは限らない』って
どういう意味?」
意味を一緒に確認すると、
「なーんだ、
逆のこともあるんや!」と、
すっきりした表情に。
☆ポイント:
中学では、
「読んで理解する」力が
必要になります。
言葉の意味を親子で
一緒に考える時間が、実は
最高のトレーニングなんです。
◎おすすめ:
教科書や新聞の
「一段落だけ音読+質問タイム」
【2】書く力(まとめる・整理する力)
■あるある会話
「ノート見せて?」
「…えっ?
なんかぐちゃぐちゃ…」
ノートの整理力は、
思考の整理力と
深くつながっています。
☆ポイント:
「どこが大事だったか」
「あとから見て分かるか」
この2点を
子どもと一緒に振り返るだけで、
大きく変わります。
◎おすすめ:
「今日は何を覚えた?」を
「ひとこと日記」のように、
覚えたことを一行で書いてみる。
【3】聞く力(説明を受け取る姿勢)
■ミニエピソード
先生の説明が終わったあと、
Aちゃんがポツリ。
「聞いてたつもりなのに、
なんとなく頭に残ってない」
☆ポイント:
「聞こうとする姿勢」が、
授業の理解度を左右します。
「分からないこと」に
気づける子は、
ぐんと吸収力が伸びます。
◎おすすめ:
「今日の授業で
印象に残った言葉は?」の
問いかけ
【おわりに】
「読めて、書けて、聞ける」
この3つの力は、
特別な教材がなくても、
家庭で育てられます。
◎お母さんとの対話の中で
◎日々の生活の中で
少しずつ根づく力です。
焦らなくて大丈夫。
子どもの「知りたい」が動いた瞬間を、
そっと受け止めてあげてください。
それが、いちばんの中学準備です。
次の一歩も、また笑顔で。
スタディ・コーチング・ラボラトリー
代表 福田秀一
