1年後、こんな姿になったなんて
――ある生徒の記録(前編)。
#不登校 #お母さんコーチング #静かな共感
こんにちは。
スタディ・コーチング・ラボラトリーの福田です。
彼と出会ったのは、
中学3年の春。
もうすぐ卒業
という時期でした。
長い間、
不登校の状態が続き、
最初に会ったときの彼は、
肩を落とし、心も体も
どこか元気を失っていました。
学校の話題を出しても、
小さく首を振るだけ。
その寂しそうな姿が、
今も心に残っています。
最初の数回、学習の話は
一切しませんでした。
好きな食べ物や、
最近見たテレビの話など、
ただ
「日常の中にある安心」を
一緒に見つける
時間を過ごしました。
少しずつ彼の表情がゆるみ、
小さな笑顔が
見えるようになった頃。
そのきっかけは、たった
5問の漢字練習でした。
鉛筆をクルクル
回していた彼に、
「ここからやってみようか」
と声をかけると、
彼は黙って鉛筆を持ち、
一文字ずつ、ゆっくりと
書き始めました。
鉛筆の音が静かに流れる中、
書き終えた瞬間、
彼は小さく
笑いました。
その笑顔を見たとき、
「やれる!」という感覚が
心に灯ったのを感じました。
最初の目標は、
10分間の集中。
勉強5分、
あとは雑談。
そんな時間から、
少しずつ
15分、20分と
延長していきました。
ファイルは1枚ずつ
重なって分厚くなり、
ノートには彼の文字が
ドンドン増えていきました。
そして2か月後、彼は
自分からこう言いました。
「これ、やってみたい」
その言葉を聞いた瞬間、
私は確信しました。
小さな自信の芽が、
ようやく動き出したのです。
人は、急に変わるわけ
ではありません。
けれど、
たった一つの「できた♪」が、
生徒の心の中に
灯をともすことがあります。
その小さな光こそ、
再び歩き出す力になるのです。
焦らなくても大丈夫です。
信じて見守る時間が、
お子さまの中で“芽吹き”を育てます。
続きは後編へ――。
次回は、彼が
どのように未来を描き、
そして、夢をつかんだのかを
お伝えします。
――
スタディ・コーチング・ラボラトリー
代表 福田秀一
1年後、こんな姿になったなんて
――ある生徒の記録(後編)
#不登校からの再出発 #静かな共感 #お母さんコーチング
「建築の仕事をしてみたいんです」
このように話してくれた日から、
彼の学びへの
姿勢が変わりました。
それまで受け身だった学習が、
その瞬間から
「自分の意志」に変わったのです。
次のセッションを
楽しみに待ち、
教材にも自主的に
取り組み始めました。
最初は、
かけ算の九九の復習から。
「6×7=42」で
止まっていた彼も、
回を重ねるごとに
リズムよく
答えられるようになり、
「次は分数やってみようかな」
と笑顔で言いました。
英語は、
大文字・小文字の
書き取りからスタート。
中学英文法も
「わかるところから少しずつ」。
苦手意識を超えて、
学ぶ楽しさを
感じ始めました。
やがて8か月後、
彼は高卒認定試験の
全科目に合格。
さらに3か月後、
専門学校の建築学科にも
合格しました。
入学前日、彼は
一枚のスケッチを
見せてくれました。
「これ、将来作りたい家なんです」
その絵には、
自分の夢を形にした
未来が描かれていました。
人は変われます。
でもその変化は
「誰かに変えてもらう」もの
ではなく、
自分の中の力を信じて、
少しずつ
生まれていくものです。
そして、
その変化を支えたのは、
彼自身の勇気と、
お母さんの深い愛情でした。
お子さまに
不安や戸惑いを感じた時には、
この物語を
思い出してください。
お子さまにも、きっと
大きな「パワー」が
宿っています。
信じて、待って、寄り添う。
その姿勢が
未来を動かします。
そして、お母さんの
信じるまなざしが、
お子さまの中に
「自分を信じる力」を
芽生えさせます。
その優しい循環こそ、
家族が回復していく
最初の光です。
落ち着いて、
今日の小さな一歩を
大切に歩んでください。
ゆっくりでも
大丈夫です。
止まって見える時間の中でも、
心は確かに
前へ進んでいます。
夜明け前の
静けさのように、
希望はもう、すぐ
そこまで来ています。
――
スタディ・コーチング・ラボラトリー
代表 福田秀一