学習障害のあるお子さまが
将来に向けて
身につけたいのは、
「説明する力」です。
言葉で考えを整理する力は、
家庭で少しずつ
育てることができます。
お母さんができる支援とは・・・。
学習障害を抱えた
お子さまが成長するために、
「説明する力」が
求められる場面は
年々増えています。
この力は、
学校生活はもちろん、
将来の社会生活でも
欠かせないスキルです。
しかし、
説明が苦手なお子さまにとって、
人前で自分の考えを
話したり、
誤解を受けたときに
言葉で伝えることは、
大きな壁に
感じられることがあります。
親として、どのように
サポートすればいいのか・・・
悩むお母さまも
少なくありません。
あるお母さんのお話です。
息子さんは、
自分の気持ちや考えを
うまく言葉にすることが
苦手でした。
そのため、学校で
誤解やトラブルを
招くことがありました。
お母さんは学校側と
何度も話し合い、
息子さんの特性を
理解してもらうために
丁寧に努力を重ねてきました。
しかし、
大学進学を直前にした時、
「これから先、自分が
どこまで支えられるのか」
そんな不安を感じている
と話してくれました。
特に、
「自分の言葉で説明すること」が
難しいお子さまにとって、
将来の就職や
人間関係への不安は
大きなものになります。
けれども――この力は、
幼い頃から
少しずつ育てることで、
確実に身につけることができます。
大切なのは、
特別な訓練ではありません。
日々の会話の中で、
「どう思う?」
「どんなふうに感じた?」と、
そっと問いかけること。
その小さな対話の積み重ねが、
お子さまの中に
「考える力」と
「言葉にする力」
を静かに育てていきます。
そして、
信じて待ってくれる
お母さまのまなざしこそが、
お子さまにとって
何よりの支えになります。
「説明する力」を育てるポイントは、
話す量ではなく、
伝えたい内容を
整理することです。
説明とは、ただ
話すこと
ではありません。
自分の気持ちや考えを整理し、
相手の立場に立って
伝える力でもあります。
日常の会話の中で、
「どう思った?」
と問いかけたり、
「もう少し詳しく教えて」
と促したりすることで、
子どもは少しずつ、
自分の心を
言葉にする練習を
重ねていきます。
このとき大切なのは、
すぐに答えを
求めないこと。
時間をかけて待つことで、
お子さまは
「考える余白」を
持つようになります。
そして、家族が
最初の
「聴き手」になること。
「こう言うと、
もっと伝わるかもね」と
やさしくアドバイスするだけで、
お子さまは
新しい表現を覚えていきます。
「少しずつ慣れれば大丈夫」
「伝わったよ、今の話、
分かりやすかったね」
そんな声かけが、
お子さまの中に
安心感を育てます。
説明が
うまくいかないときも、
焦らずに
耳を傾けてあげてください。
言葉に詰まる
その時間の中にも、
お子さまは一生懸命に
考えを整理しています。
たとえ
うまく話せなくても、
「伝えようとしていたね」
「ちゃんと考えていたよ」
と受け止めてあげることで、
お子さまは
「安心して話していいんだ」
と感じて、
次の一言が生まれます。
この安心の積み重ねが、
やがて
「説明する力」を支える
土台となっていきます。
説明がうまくいったときには、
一緒に喜び、共に笑う。
その小さな成功体験の
積み重ねが、
自信をつくっていきます。
説明する力は、
社会の中で自分を守り、
他者とつながるための
大切な「生きる力」です。
スタディ・コーチング・ラボラトリーでは、
一人ひとりの特性に合わせた
1:1のパーソナルコーチングを通じて、
「説明する力」
「聞く力」
「伝わる力」を
育みながら、
生徒たちの社交性と
未来への飛翔を支えています。
子どもが言葉を紡ぐとき、
その背後には、いつも
お母さまのまなざしがあります。
その優しいまなざしが、
お子さまの言葉を
未来へと導いてゆきます。
スタディ・コーチング・ラボラトリー
代表 福田秀一