ある日の夕方。
台所でごはんを作っていると、
テーブルの向こうで、うつむく
小さな背中が見えました。
プリントに向かう
手が止まっている。
消しゴムをぎゅっと握りしめ、
動けない。
「また、算数かぁ……」
思わず
ため息がこぼれそうになる。
でも、ふと思い出します。
そうだ。
この子はいま、一生懸命
「わからない」と戦ってるんだ。
私たち親ができることは、
「もっと頑張れ!」と
背中を押すことじゃありません。
隣に座って、そっと
手を添えることなんです。
【小2のあなたへ】
「楽しい!」が
何よりのエネルギー
九九、筆算、
初めてのことがたくさん。
でも大事なのは、正しさより
「楽しいね!」と笑い合うこと。
お風呂で
「3+4は?」
スーパーで
「りんご1個、いくらかな?」
日常の中に、
そっと算数を忍ばせて。
できたらニッコリ笑って、
ハイタッチ。
その小さな喜びが、
未来の「好き!」に
変わります。
【小3のあなたへ】
「頭の中だけで考えなさい」って、
誰が決めた?
問題文を読んで困ったら、
絵を描いてもいい。
人数は△、
お金は〇で描くなど。
そんな「目に見える考え方」を
許してあげたら、
お子さまの表情が
ふっと柔らかくなります。
「わかる」が、
また一歩近づきます。
【小4のあなたへ】
苦手を責めないで、
「できる」を一緒に探そう
分数も小数も、
ぐんと難しくなる4年生。
でも、苦手なところばかり
見ないでください。
「かけ算は得意だよね」
「図形、上手だったね」
できたこと、
小さな得意を見つける。
それが
「もう少しやってみようかな」に
変わります。
【最後に】
できない問題に悩む、
小さな背中。
その隣で静かに見守る
お母さん。
一緒にうれしい顔をして、
一緒にくやしい顔をして、
そうやって今日も少しずつ、
未来に近づいています。
焦らなくていい。
泣きたくなる夜も、
きっとある。
でも、大丈夫。
お母さんと一緒なら、
お子さまは必ず育っていきます。
今日できた「ひとつ」を、
ぎゅっと抱きしめてください。
私たちも、いつも
あなたの味方です。
スタディ・コーチング・ラボラトリー
代表 福田秀一

【後編】
小さな背中と一緒に、
今日も一歩ずつ。
あの日、テーブルの向こうで
うつむいていた小さな背中。
それでも――
あの子は、ちゃんと
立ち上がろうとしていました。
不器用でもいい。
ゆっくりでもいい。
そのたびに、隣でそっと、
支え続けている
お母さんたち。
【小2・小3・小4の今、育てたいもの】
それは、
「算数が得意になること」
じゃなくて、
「わからなくても向き合える勇気」
「少しずつ進む自分を好きになれる心」
です。
たった1問、できた!
たった5分、机に座れた♪
それだけで十分。本当に、
それだけで十分なんです。
【お母さんだからこそできる、たった1つのこと】
それは、「結果」を
急がないこと。
「できた・できなかった」に
心を揺さぶられ過ぎないこと。
そして、今日できた
「小さな一歩」を、
一緒に喜ぶことです。
たとえば――
◎ノートに最初の一文字が書けたら
↓
「始めたね!すごいね!」
◎ わからないと首をかしげたら
↓
「考えてるんだ~♪、嬉しい!」
最後までプリントに向かっていたら
↓
「あきらめずに頑張ってるね~。」
この小さな「見つける力」が、
お母さんとお子さま、
ふたりの宝物です。
【焦らないで。育ってるよ】
たとえ、隣の子が
もっと速く解けても。
たとえ、テストの点が
良くなくても。
あなたのお子さまは確実に、
「できない」と向き合う
勇気を育てています。
それは、
これからの人生にとって
何よりパワフルな
「生きる力」です。
【まとめ】
だから、大丈夫。
泣きたくなる夜があっても、
それでも、
今日の「できた~♪」を、
ぎゅっと
抱きしめてください。
お母さんのその手の温もりが、
きっと、お子さまの心に灯る
あたたかい光になります。
私たちも、ずっと、
お母さんとお子さまの
味方です。
スタディ・コーチング・ラボラトリー
代表 福田秀一
