先日、あるお母さんから次のようなご相談をいただきました。
「子供が私を信頼していないように感じます。どうしたら良いでしょうか?」
お話を詳しく伺うと、お子さんは「お母さんに相談しても、何も解決しないから、話しても仕方ない」と感じているとのことでした。
このような言葉を聞くと、お母さんとしてはとても心が痛むと思います。
しかし、実はここに少し違う視点があります。本来、子供が親に求めているのは「解決策」ではなく、悩みを「聞いてもらい、理解してもらう」ことです。なぜなら、問題を解決する力は、子供自身の中にあるからです。
親としては、どうしても子供の問題を「助けなきゃ」と感じますが、繰り返すことで、子供が「自分では解決できない」と思うようになってしまうことがあります。
特に学習障害のお子さんの場合、自分で解決する力を育てることが大切です。お母さんがその力を信じ、見守ることで、お子さんは少しずつ自信を取り戻し、前に進んでいくことができます。
そのため、お母さんは解決策を与えるのではなく、お子さんの気持ちに寄り添い、「あなたの気持ちを理解しているよ」と伝えてください。そうすることで、お子さんは安心し、問題に立ち向かう勇気を持てるようになります。
お母さんも、日々多くの悩みや心配を抱えていると思いますが、子供の力を信じてあげてください。お母さんに見守られる中で、お子さんは少しずつ成長していきます。
「この子はきっと乗り越えられる」と信じることで、お母さん自身にも心の余裕が生まれ、その安心感が子供にも伝わり、さらに強く進んでいけます。
焦らず、お子さんと共にゆっくりと進んでいきましょう。お母さんの応援が、お子さんにとっての大きな力になります。毎日の小さな成長を見逃さず、一緒に喜んでくださいね。
学習障害に関する悩みや不安がありましたら、どうぞお気軽にご相談ください。お待ちしています。
電話番号:080-5369-3252
メールアドレス:a_totalperson@yahoo.co.jp

前回は、お子さんが「お母さんに相談しても意味がない」と感じる背景についてのお話でした。
親が解決策を与えるのではなく、子供の気持ちに寄り添うことの大切さをお伝えしました。
今回は「子供が安心して本音を話せる関係を築く方法」をご紹介します。
1. 「聞く」ではなく「受け止める」
お母さんが「聞いているのに、子供が話してくれない」と感じることはありませんか?
お子さんは「どうせ怒られる」「お母さんの意見を押しつけられる」と思っているのかもしれません。
本音を話せるようになるには、「聞く」より「受け止める」ことが大切です。
例えば、「今日、学校で嫌なことがあった」と言ったとき、お母さんの反応が次のどちらになるか考えてみてください。
A:「何があったの?それはあなたが〇〇したからじゃないの?」
B:「それは嫌だったね。どう感じた?」
Aのように「原因を探す」と、子供は責められたと感じてしまいます。
一方、Bのように「気持ちに寄り添う」と、お子さんは「お母さんはわかってくれる」と安心し、心を開きやすくなります。
2. 反応をすぐに返さず、一呼吸おく
お子さんが話したとき、すぐに「アドバイス」や「意見」を伝えていませんか?
親としては「良かれと思って助言したい」と考えますが、子供にはプレッシャーになることもあります。
すぐに答えを出さず、「そうなんだね」と相槌を打つだけでも安心感が生まれます。
3. 小さな成功体験を一緒に喜ぶ
子供は「自分の力で解決できる」と感じたときに自信を持ちます。
例えば、「今日は宿題を終わらせた」と話したら、「すごいね!」と喜んでください。
小さな「できた!」を積み重ねることで、お子さんは自分の力を信じられるようになります。
4. 「私はあなたの味方だよ」を伝える
一番大切なのは「お母さんはあなたの味方だよ」と伝え続けることです。
お子さまが困難な状況にあっても、「お母さんはあなたのことを信じているよ」と伝えてください。
お母さんの言葉が、お子さんの心の支えになります。
お子さんとの関係は、少しずつ変えていけます。
少しずつ試しながら、お子さんの気持ちに寄り添う時間を増やしてみてくださいね。
学習や子育てのこと、どんな小さな悩みでも、お気軽にご相談ください。
福田秀一
