こんにちは。
スタディ・コーチング・ラボラトリーの
福田です。
先日は、
通信制高校の入試でした。
合格をつかんだ彼ですが、
ほんの一年前までは
「授業に出られない」
「もうどうでもいい」と、
自暴自棄のような状態でした。
昨年の夏ごろは、
オフィスに来ても
何もしません。
2時間ほど
熟睡して帰ることも
しばしば。
無理に起こしても
逆効果だと
私は感じたので、
私は彼のそばに
静かに寄り添いながら、
頭をなでながら、
「大丈夫だよ」と
声をかけて一緒に
寝ころんでいました。
焦らせるよりも、
まず「安心」です。
彼には、
安心して
呼吸できる場所が
何より必要だったのです。
その「安心」は、
勉強を始めるための
準備ではなく、
生き直すための
出発点でした。
人は、
責められるより、
受け入れられた
瞬間に変わります。
沈んでいた心が、
少しずつ
「自分を信じてみよう」と
動き出すのです。
そのとき初めて、
学びへの扉が静かに
開き始めます。
当然ながら、
その頃の彼には
本を読む習慣も、
ノートを開く習慣も
ありませんでした。
学校の提出物も
ほとんど出せず、
文房具すら
持ってきません。
まさに
「ゼロからのスタート」でした。
それでも、
あきらめずに
私は、少しずつ
信頼の糸を
紡いでいきました。
8月のある日、
海沿いの道を歩きながら、
彼は、何と!
大きな声で
音読を始めました。
その瞬間、
風の流れが
変わったように感じました。
静かに、
そして確実に、
「立ち上がる力」が
芽を出し始めたのです。
それは
劇的な変化ではなく、
小さな息づかいのような
始まりでした。
けれど、
その「わずかな変化」こそ、
信頼の根が
育ち始めた証でした。
笑顔の端に、
希望の光が
差し込んだのです。
それは、
どんな励ましよりも、
静かで力強い
再出発のサインでした。
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海沿いでの音読をきっかけに、
彼の心は少しずつ
動き始めました。
海沿いウォーキングから
オフィスに戻ると、
漢字検定の速読ノートを
声に出して
読むようになり、
そのあとは
ゴロンと横になって
オフィスの床で休む。
そんな日々を
何度も繰り返しました。
そして12月ごろ。
気づけば、
音読と計算練習を
2時間フルで
やりきるようになっていました。
作文の練習を
一度も
していなかった彼が、
入試本番では初めての
400字原稿を
見事に書き上げたのです。
「バッチリ書けたで~!」
そう笑顔で
お母さんに話す姿が、
今も目に浮かびます。
松永暢史先生の言葉の通り、
「音読のリズムが
脳に染み込むと、
自然と文章が書けてしまう」。
本当にその通りでした。
さらに、学習内容は
松永先生の提唱する
「合格最低点法」で
しっかりと
押さえてありましたから、
受験前から私は、
彼の合格を確信していました。
「合格最低点法」+「音読」。
このシンプルな組み合わせが、
驚くほどの効果を
生み出したのです。
そして今朝届いた
お母さんからのメール。
「先生、
本当にありがとうございました。
あの子が、こんなに変わるなんて…」
その言葉の向こうに、
一年間の
涙と祈りがありました。
信じて待ち続けた時間こそ、
何よりの「教育」だった
と思います。
あの日、
机に向かうことも
できなかった少年に、
少し早い
桜が咲きました。
その桜は、
お母さんの
忍耐と信頼の中で、
ゆっくりと
花開いたのだと思います。
焦らず、
比べず、
信じて待つ。
その日々の中で、
お母さん自身もまた、
「支える力」を
育てていたのだと思います。
子どもが変わるとき、
お母さんの心も
同じように
静かに
成長しているのです。
お母さんのまなざしが、
子どもの未来を照らす
光になります。
あの日信じてくれた
お母さんの笑顔が、
いまも
彼の未来を
照らしています。
スタディ・コーチング・ラボラトリー
代表 福田秀一
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