【前編】
ことばに自信がつくと、子どもは変わる
──言語能力開発プログラムの力
国語が苦手なことで、
自信を失っている子どもたちが、
たくさんいます。
「読んでも意味がわからない」
「どうせ自分には無理」
そんなふうに感じて、
がんばる意欲さえ
失ってしまっている子もいます。
でも、本当はその子の中に、
まだ見えていない
可能性が眠っている
かもしれません。
もし、その力が
目を出さずに終わってしまったら・・・
それは、
その子にとっても、
私たち大人にとっても、
大きな損失です。
子どもたちは、みんな
心のどこかで
「自分のことを認めてほしい」
と願っています。
そして、自分なりに
社会の中で役に立ちたい、
自信を持ちたい、
とも思っています。
そんな子どもたちの未来を、
少しでも明るく照らすために、
私たちは
「言語能力開発プログラム」
という方法を
大切にしています。
このプログラムは、
ただ文字を読む、
文章を覚えるという
ものではありません。
「ことばの力」で
自分の考えを整理し、
表現し、他者とつながるんです。
そんな力を
少しずつ育てていく、
丁寧で温かいアプローチです。
たとえば、先生と一緒に
文章を声に出して読むこと。
そこには、
リズムや響きによって
心を整える効果があります。
落ち着いた呼吸、
ゆっくりとした理解、
そして
「わかった!」という実感。
この積み重ねが、
子どもたちの中に、
「できるかもしれない」という
小さな自信を育てていくのです。
「ことばが分かると、気持ちも整理できる」
「自分の思いを伝えられると、安心できる」
そんな変化が、
少しずつでも
確かに起きていきます。
言語能力が育つと、
子どもたちの
目の輝きが変わります。
それは、
「国語の成績が上がった」といった
表面的なことではなく、
「自分の声に、意味がある」と
実感できたからこそ
生まれる輝きです。
私たちは、すべての子どもが
「ことばを通じて、
自分らしく生きていける力」を
持っていると信じています。
次回の【後編】では、
実際にどんな変化が
子どもたちに起きるのか、
言語能力開発プログラムが
もたらす「成長の物語」をご紹介します。
どうぞお楽しみに。

【後編】
「ことばの力」が子どもを変える
──ある教室で起きた小さな奇跡
言語能力開発プログラムを続けていくと、
子どもたちの中に、
少しずつ変化が現れてきます。
たとえば
・ 文章を読むことへの抵抗がなくなる
・ ことばの意味を想像できるようになる
・ 自分の考えを“話してみたい”と思えるようになる
最初はたどたどしくても、
「わかった!」
「こういうことかな?」と、
言葉を使って
自分を表現しようとする姿が
見られるようになるのです。
こんなこともありました。
それまで国語が大の苦手で、
教科書を開くのも
イヤだった男の子。
ある日、短い詩を音読したあと、
ふとつぶやいたのです。
「この言葉、なんか好きかも。」
たった一言かもしれません。
でも、そこには
「感じ取る力」や
「自分の中に答えを見つけようとする姿勢」が
確かにあります。
こうした気づきの積み重ねが、
やがて…
・ 読解力(読み取る力)
・ 思考力(筋道立てて考える力)
・ 表現力(人に伝える力)
といった
「生きる力の土台」を
育てていくのです。
そして、何より大切なのは、
子ども自身が
「ことばっておもしろい」
と感じられること。
「話すのって楽しい」
「伝えられると嬉しい」
そんな気持ちが芽生えたとき、
これまで
「国語が苦手」
「自分には無理」
と思っていた子が、
少しずつ
「自分のことば」で
世界を広げていくようになります。
「ぼく、また読んでみたい」
「これ、お母さんにも話したいな」
そんな言葉が
出てくるようになるとき、
お子さまの中で、
確かな変化が始まっています。
私たちは、このような
「ことばの力」を信じています。
そして、お母さんと一緒に、
お子さまの中にある
「可能性の芽」を、
大切に育てていきたい
と願っています。
ことばを育てることは、
心を育てること。
ゆっくりでも、一歩ずつ。
新しい未来が、
必ず開けます。
スタディ・コーチング・ラボラトリー
代表 福田秀一
