筋・筋膜性ようつう
『ようつう』とは腰部のいたみの総称です。
スポーツ全般において頻度が高い傷害で、いくつかのタイプがあります。
筋・筋膜性ようつう症は、スポーツ活動等によって起こる腰の筋膜や筋肉の損傷によるようつうの一種です。
原因・発祥のメカニズム
背骨を構成している骨(脊椎)のうち、腰椎は5個の骨の積み重ねで成り立っています。
この骨と骨との間には、椎間板という柔らかいクッション代わりの組織があり、骨同士の衝撃を和らげています。
また、腹筋(腹直筋、内外腹斜筋、腹横筋)と背筋(脊柱起立筋、広背筋、大腰筋)などが、
背骨をとり囲むようにして支えています。
スポーツ中の無理な体勢(屈伸、回旋、衝撃)によって背筋に過剰な負担がかかる場合に発症すると言われてます。
急性の筋膜や筋肉損傷はいわゆる肉ばなれです。腰椎捻挫(靱帯や関節包の損傷も含む)もほぼ同じ意味合いです。
症状は腰椎に沿って発生する腰痛や圧痛、運動時痛です。
慢性の場合は、主に使いすぎ(オーバーユース)による疲労が原因なので症状として背筋の緊張が高まり、
筋肉に沿ったいたみがあります。
スポーツ活動では、ピッチング、ジャンプ、スイング、体幹の過伸展(背筋)や、屈曲(腹筋)、回旋(腹斜筋ほか)、
中腰の姿勢から腰にひねりを加えるなど、スポーツ全般の動作で発生します。
腰に負担のかかる激しい動作に多く起こり、
また前傾姿勢の保持(ゴルフなど)や着地時の衝撃(バレーボールなど)なども腰痛の原因となります。
