マスク生活で呼吸が浅くなる理由
昨今、コロナウイルス感染防止対策で日常的にマスクをする生活が続いています。マスクをしての呼吸はマスクをしないで呼吸するより、自分が吐いた息をより多く吸うことになります。通常呼吸をすると空気中に含まれる21%の酸素を吸って、吐くときは16~18%の酸素を残します。よって、マスクをして呼吸をするということは普通に呼吸するよりも酸素濃度が足りなくなってしまうことになります。
さらに、マスクを長時間すると鼻だけで呼吸するのが苦しくなるので、徐々に口呼吸をすることが多くなります。口呼吸は鼻呼吸に比べて酸素摂取量が少なくなり、酸素が足りない状態が続くと体は「酸欠状態」となり「酸欠症状」が出始めます。
また、鼻呼吸は空気中のウイルスや細菌を鼻というフィルターで防いでくれます。しかし、口呼吸では細菌やウイルスを体内に侵入させてしまうおそれがあり、カゼやインフルエンザなどの感染症にかかりやすくなってしまいます。
最近はテレビやネットでも暗いニュースが多く、コロナに対する情報過多、必要以上の恐れや不安は身体にストレスをかけてしまいます。このようなストレスは当院に来院している患者さんの身体にも影響があり、現在、当院に来院している方の9割以上が、コロナ過敏状態による兆候がみられます。
マスク生活による2つのストレス
マスクを長時間つけているとあごの周りが疲れてくるのを感じませんか?鼻呼吸が苦しくなり口呼吸が多くなることで口呼吸で使うための顎にある頬筋(きょうきん)が疲労します。
また、耳にかかっているマスクのひもの部分が耳を引っ張るように負担をかけるため、顎まわりのストレスが高くなり噛みしめる時に使う咬筋(こうきん)と側頭筋(そくとうきん)が疲労します。この二つのストレスによって顎の不調、顎まわりが固くなる、食いしばりや歯ぎしりが強くなるなどの症状が出てきます。
呼吸が浅くなることで起こる身体への影響
酸欠症状:集中力の欠如、吐き気、眠い、ダルい、重い、やる気が出ない、強い疲労感、不安定な精神状態
自分でできる対策
胸骨マッサージ
①背筋をしっかり伸ばし、胸を少し前に出す意識で立つ
②両手の人差し指から小指までの8本の指を胸骨に当て、こするように上下に動かす。
③10往復行う。
