ことぶき

板橋の住宅街で長年愛される「ことぶき」。
縁起物の置物が飾られた入り口を過ぎると、
優しい出汁の香りが漂ってきます。
暖簾をくぐると、女将さんの笑顔と共に、
「いらっしゃいませ」の元気な声。
まるで実家に帰ってきたような安心感です。
カウンターに座ると、大将の丁寧な手仕事が
目の前で展開されます。
包丁を握る手に、長年の経験が感じられます。
日替わりの「おまかせ定食」を注文すると、
まず運ばれてきた小鉢の数々に目を奪われます。
一つ一つに季節の彩りが詰まっています。
ひじきの煮物は、しっとりと染み入る味付け。
大豆の甘みと共に、
懐かしい味わいが広がります。
お造りは、その日に仕入れた鮮魚を。
真鯛とカンパチの二種盛りは、
わさび醤油との相性が抜群です。
メインの煮魚は、かれいの煮付け。
じっくりと煮込まれた身は柔らかく、
甘辛い味付けがご飯によく合います。
天ぷらも軽やかな仕上がり。
季節の野菜が衣に包まれ、
素材の甘みを存分に引き出しています。
お味噌汁は具だくさんで、
わかめ、豆腐、あさりが入って、
出汁の風味も豊かです。
ご飯は地元の契約農家から仕入れた特選米。
つやつやと輝く粒々に、
土地の恵みを感じます。
大将と女将さんの息の合った仕事ぶりに、
長年連れ添った夫婦の絆を感じます。
時折交わされる会話も微笑ましい。
常連のお客様も多く、
まるで縁側でくつろぐような
ほっこりとした雰囲気が漂います。
お値段も良心的で、
この味と心遣いを気軽に楽しめるのが魅力。
毎日通いたくなる、そんなお店です。
ごちそうさまでした！
また明日も幸せな時間を過ごしに来ます♪