疲れると、よくすっぱいものが食べたくなります。疲労回復にすっぱいものがよいというのは、何千年も昔から人間の体が知っていた智恵。酢が作られる以前、酸味はおそらく柑橘類からとられていたに違いありません。古くから医療用に用いられていたレモンはその代表格といえるでしょう。レモンなどの柑橘類のすっぱさの主な成分は、クエン酸といわれるもので、これが疲労回復に役立つのです。ですから、酢の場合も、ただすっぱければよいといって、合成酢を用いても効果はありません。クエン酸が生かされた果実酢や醸造酢でなければいけないのです。
〔効用〕
クエン酸は乳酸などの老廃物を作らずに体内でエネルギー源となるばかりか 、血液を酸性にして体を不健康にする乳酸、焦性ブドウ糖を解消し、筋肉や関節にたまった老廃物を洗い出してしまう働きをします。さらに、レモンの場合は大量のビタミンCがカゼを予防し、血管を丈夫にするビタミンPや、塩分を排出するカリウムを含んでいます。クエン酸の多い酢を常用すれば、疲労回復はもちろん、肩凝り、神経痛、通風、心臓病、高血圧、動脈硬化、肝臓病によいとされ、温めた酢に10-15分つけると水虫にも良いと言われています。これは酢の驚くべき殺菌効果によるもので、生魚などを酢でしめるのも、風味以上に殺菌効果を期待してのことです。
〈用い方〉
酢の適量は1日に54ミリリットル。食間に2-3回に分けて飲むのがよいとされています。数日飲んだだけでも、尿の濁りがなくなるなどの効果は見られますが、せめて1カ月は続けたいものです。レモンはビタミン類とクエン酸の相乗効果を求めて、カゼ薬としても、古くから知られています。
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滋賀県甲賀市水口町水口5743−3和VILLAGE2F