敷地内の御堂にさつき地蔵が安置されております。親子の悲しい話が鹿沼昔ばなしにあります。父母娘の三人家族が仲良く暮らしていたところ母が連れ去られてしまいます。夢で鹿沼のお城にいるとお告げがあり背中に大事にしている地蔵を背負い父娘で会いにいきます。しかし城には入れてもらえず仕方なく忍びこもうとして父娘とも切られてしまったというお話です。父娘が住んでいた場所に建てられた御堂に背負っていた地蔵を安置しサツキを植え供養しサツキが老木になったことから「さつき地蔵」と言われているそうです。その老木は現在はありませんでしたが御堂の周りには手入れされたサツキが植栽され春にはお地蔵様を華やかな気分にさせてくれそうです。御堂の中のお地蔵様も温和なお顔をしておられました。草場の陰から見守っているだろう父娘もコレラの様子を見て安心して眠りについていると思いました。