背中の痛みや、肩甲骨の内側の強いコリ感。このような訴えの方は結構多いです。
ロアン鍼灸整骨院でも、毎日数名は来院されます。
背中の痛みは、肉体労働による単純な筋肉疲労以外、背中の筋肉である僧帽筋や起立筋群などが単独で症状を出している事はほとんどありません。
慢性的な背中の痛みや肩甲骨付近の強いコリを感じている方は分かると思いますが、揉んでもその時楽になった気がするだけで、すぐに元の状態に戻ってしまいます。
これは、筋肉に重要な原因が無いという事を表しています。
他の部位にある本当の原因により、二次的に筋肉が過緊張を起こしているのです。
では、どこに本当の原因があるのでしょうか?
胸椎と肋骨を関節する肋骨頭関節の前には交感神経幹と言われる交感神経の通り道があるので、胸椎の変位または肋骨の変位により交感神経は刺激を受けやすくなります。
交感神経が興奮すると血管が収縮し、また、交感神経は直接筋肉にも影響を与えるため、筋肉は過緊張を起こします。交感神経は身体の内部の調節もしているので、同時に肺や心臓の機能にも影響するかもしれません。
先に肺や心臓の機能障害があれば、交感神経からの信号で筋肉の過緊張を引き起こします。
これらは、体性―体性反射、体性―内臓反射 内臓―体性反射と言われる人間が本来持っている反射によって引き起こされる現象です。
つまり、背中の痛みの本当の原因は筋肉ではなく、胸椎や肋骨、そして肺・気管支・心臓などの身体の内部に存在している事が多いのです。
次回は、背部痛で来院された方の例を紹介したいと思います。
中野の整体・整骨と鍼灸 ロアン鍼灸整骨院 院長