・骨盤の(ゆがみ)について。
まずは骨盤を構成している骨から説明していきます。
骨盤は左右の腸骨・左右の恥骨・左右の坐骨・1つの仙骨から構成されています。
腸骨・恥骨・坐骨はそれぞれ別の骨ですが、3つが癒合し一つの大きな骨のように見えるため、
寛骨という1つの骨として扱われる場合もあります。
股関節の受け皿となる寛骨臼と呼ばれる部位には、この3つの骨が合わさった縫合が見られます。
余談ですが、
股関節を緩めるテクニックにこの寛骨臼の縫合をリリースさせる方法があります。
骨同士の結合なのだから、緩ませられるはずはないと考える方が多いのですが、緩ませられるのです。
実際、私も股関節痛や骨盤内の調節に使う場合があります。
何故、骨同士の結合が緩ませられるのか?
発生学とその後の組織分化に関係しているのですが、脱線しすぎるのでやめます。
・骨盤の関節について。
後方中央には仙骨、仙骨は左右の腸骨と関節(仙腸関節)を構成し、前方には左右の恥骨が合わさり恥骨結合を構成します。
つまり、骨盤は左右仙腸関節、中央の恥骨結合という3つの関節を持つことになります。
仙腸関節は仙骨の腸骨対する関節ですが、腸骨の仙骨に対する関節と言う時に、腸仙関節という場合があります。
これは、仙骨の腸骨に対する動きには仙腸関節という用語を使い、腸骨の仙骨に対する動きには腸仙関節という用語を使います。
仙腸関節も腸仙関節も関節の場所は同じです。
骨盤には3つの関節があり、可動性があるため骨盤の(ゆがみ)につながるという訳です。
では骨盤の(ゆがみ)を引き起こす、それぞれの関節の機能障害をみていきましょう。
・恥骨の機能障害について。
左右の恥骨を比べて評価します。
1左右どちらかの恥骨が上方に変位する上方恥骨
2左右どちらかの恥骨が下方に変位する下方恥骨
3左右どちらかの恥骨が前方に変位する前方恥骨
4左右どちらかの恥骨が後方に変位する後方恥骨
恥骨の変位だけでも最低4パターンあります。
恥骨のゆがみは、それだけで腰痛に直結する事がありますし、
産前・産後の恥骨痛や腰痛にも強い関係があります。
まだ続きます。
中野の整体・整骨と鍼灸 ロアン鍼灸整骨院 院長