口コミ

薬師堂内に文化財の仏様が集合

4.00
投稿日
利用日

楼門(上三川町文化財)の仁王様のお話があります。宇都宮明神が鹿島明神の池を盗んでこいと仁王二人に命じ満願寺の仁王に加勢を頼み鹿島神宮で池を盗もうとすると鹿島の仁王に見つかり命からがら逃げ帰りましたが天衣を取られてしまいました。宇都宮明神の仁王は捕まってしまい仁王が無いというお話です。なるほど上半身にはドチラにも天衣はありません。現在は薬師堂(上三川町文化財)と楼門のみですが平安時代は京都の平等院と似たような姿のお寺だったそうです。そのため薬師堂に平安時代終わりごろに造られた重要文化財がまとめて祀られております。木造阿弥陀如来坐像(栃木県文化財)も平等院の像と様式が同じで薄い衣をつけた体に手を膝の上に組んで薄く目を開くという誠に穏やかな姿をした仏様です。阿弥陀様より少し遅れた頃に造られた薬師如来坐像(上三川町文化財)は病気で苦しむ民衆を救うという仏様で左手には薬壺が乗せられていましたが現在は失われております。秘仏となっていて堂内で静かに座っているそうです。汗薬師のお話があります。父と娘の貧しい家庭がありました。ある時薬師堂境内の弁天沼の大鯉をとって食べた父は罰があたり盲目になってしまいました。娘が薬師様のお助けを受けるべく三十七日の願をかけ毎日父の手を引きお参りしました。満願の日に父の盲目を治してやるが故に一生弁天沼のほとりに家を建て薬師様と弁天沼を守りなさいと夢のお告げがありました。娘は飛び起き薬師様にお参りすると薬師様は汗を一杯かき笑顔で娘を見つめておりました。父の目は元通りになり薬師様のお告げ通りにし一生御守りしたというお話です。不動明王立像・天部立像(上三川町文化財)も祀られていて不動明王は多気山のお不動様とともに栃木県最古の一つです。ただ残念なことに江戸時代に表面の色を塗り代えてしまい怒った顔が困った顔に見えるユニークな表情になってしまいました。天部立像は多聞天(毘沙門天)と持国天が安置されているようです。お寺に二体ありますが壊れていて持っていたものが失われているのでドチラが毘沙門天か分からないそうですが県内最古級のものだと考えられております。現在は御堂のすみで静かに休んでいるそうです。これらの仏様を目の当たりに拝むことは叶いませんでしたが極楽に行くことを願って造られたことを教えてくれていると実感しました。

1

写真

概要

店舗名

満願寺

ジャンル

電話番号

住所

栃木県河内郡上三川町大字東汗1105

アクセス

最寄駅
バス停
  • 東汗から240m (徒歩3分)
公開日
最終更新日

店舗・施設の情報編集で最大95ポイントGET