痛みとコリを解消するためには、まず人間の体の原理原則を知ることです。
人体の関節には、”スタビリティ(安定性)”と”モビリティ(可動性)”という役割があります。
文字通り、
“スタビリティ(安定性)”は安定させること、
“モビリティ(可動性)”は可動させること、が役割です。
人間の体は関節構造によって、
関節毎に”スタビリティ(安定性)”と”モビリティ(可動性)”の優位性が異なっているのです。
そのルールから逸脱してしまっている時に、関節や筋肉や靭帯に慢性的な痛みが生じることは数多くあります。
人体の構造と仕組みは、
オリンピック選手であっても、運動経験のない人であっても、関節の数も、筋肉の数も同じです。
故に人体には、
「この関節の構造は何度までしか動かせない」
「これ以上無理やり動かすと近隣の関節が代償動作というしわ寄せを生み出す」
「結果的に関節や筋肉にストレスをかける」
といった機能解剖学や運動力学に基づいたルールが存在するのです。
“Joint by Joint Theory(ジョイントバイジョイントセオリー)”
(Gray Cook & Michael Boyle より改変)
をご紹介します。
スタビリティ関節とモビリティ関節は交互に配列します。
詳しくは、画像を参照ください。
例えば、腰椎骨盤帯は、「安定性」が重要な関節です。
腰痛のある方は、腰椎骨盤帯の「スタビリティ(安定性)」が機能不全である可能性があります。
または、胸椎や股関節の「モビリティ(可動性)」が機能不全になっていることで、腰椎に迷惑がかかっている可能性もあります。
目的地に辿り着きたければ、現在地を知ることです。
今の自分の体がどのような状態になっているのか、を知ることはとても大切です。
痛みやコリを解消するには、自身の体を正しく理解することです。
スタビリティやモビリティが正しく機能しているかどうかは、
専門家に評価してもらうと良いでしょう。
